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プロ人材

by大村昂太朗 大村昂太朗

【マーケティングプロ人材インタビュー】副業社員N氏(副業開始時期:2018年1月)

【マーケティングプロ人材インタビュー】副業ワーカーN氏(副業開始時期:2018年1月)

東京都内の副業をする文化がすでに根付いている企業でマーケターとして働くN氏は、2018年1月から、本業がありつつ「副業」もするという仕事のスタイルを開始した、プロの助っ人副業人材です。

副業社員として働くにあたって、具体的に何を考え、どんな行動をしているのでしょうか?

副業マーケターとしての働き方に興味があるマーケティング領域のサラリーマンのかた向けに、アドバイスもたくさんいただきました。

この「プロ人材インタビュー」シリーズでは、実際に「プロの副業」を通して副業案件を受けていただいているプロ人材の皆様に直接インタビュー。何故副業という働き方を選んだのか、副業を通じて何を得ているのか、実際の収入はーーといった、副業社員の「リアル」をお届けします。

※プライバシー保護のため、個人・法人が特定できないように加工してあります。あらかじめご了承ください。

副業をしようと思った理由

副業をしようと思った理由

プロフク

早速ですが、Nさんがマーケターとして副業をしようと思った理由は何でしょうか?

N氏:ワークスタイル変革の文脈で労働時間の規制ができて、時間的余裕ができた中でどうやって新しい経験を得にいくかと考えたのが最初のきっかけです。

人間はやったことしかできるようにならないので、何か大きいことをしようと思うなら、稼ぐ力やスキルは自分でトレーニングして伸ばしていかないといけません。今までは比較的社内で幅広くできていたのが、それだけだとやはり量が足りなくなるという課題感がありました。

プロフク

実際に副業を始めてみて、スキルを伸ばす、量を増やすという目的は達成できていますか?

N氏:達成できています。本業の会社とは事業ドメインやフェーズが全然違いますし、業界が違うのも大きいですね。その業界のことを深く知らないとどう戦うかも見えないので、必然的にインプットの量も増えます。そうして視界が広がったことが、次の仕事や、新しいチャレンジにも繋がっている感覚があります。

他業界での副業のコツ

他業界での副業のコツ

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副業を考えたときに、他業界で活動することを不安に思う方は多いのではないかと思います。どのように対応していったか、やり方やコツはありますか?

N氏:まずは、その業界のことを知ることです。私の場合、そこにいる人や商品がどういう状況になっているか、一次情報を取りに行くことを大事にしています。

例えば実際にご紹介いただいたお仕事でいうと、メインターゲットが妊娠中の女性だったので、自分の周りでまさに妊娠中の方や、出産を経験した方に自分でヒアリングしに行きました。

どういうことに困ったとか、どういうものを使っていたとか、「どういう人がどういうタイミングでどういう悩みを抱えてるか」という情報が欲しかったですね。

あとは、お手伝いさせていただいている企業様のサービスを競合と比較したときに、どの部分で勝とうとしているのかを自分なりに考えています

もちろんインプットいただく部分も大きいですが、そのポイントを一般的なカスタマーが本当に欲しているかは、中にいないフラットな立場だからこそ見えることもあると思うので、どれだけ客観的な情報を集めて提供してディスカッションできるかが、バリューになってくると思って重きを置いています。

プロフク

中にいないからこその視点が価値ですね。逆にデメリットや、想像していなかったマイナス面は何かありましたか?

N氏:「マーケティング」という言葉の定義が物凄く広いので、認識の違いを感じる場面は多いです。リスティング広告だけを指す人もいれば、プロダクト開発からバリューチェーン全体をマネジメントするところまで含めて言う人もいます。

その辺の文脈や知識の部分を揃えておかないと後でコミュニケーションがずれるので、最初の認識合わせに工数やリソースがかかっています。これは、実際にやるまでは想像してなかったですね。

プロフク

副業を始める前のタイミングで、不安や心配ごとはありませんでしたか?

N氏:社内で出してこれた結果を、他社でも出せるか、という不安はありました。広告運用など絶対使える知識もあるものの、他社でも汎用性があるか、価値として返せるか、ということは凄く考えました。

ただ実際にやってみて、やれるという自信はつきました。身に着けた業界知識やキャッチアップ、ヒアリングの内容を統合して提案した施策や方針に対して、「GO」を頂けたのが大きいですね。

あとは、何ができて何ができないかを明確に会話した上でスタートすることが大事だと思っています。自分を必要以上に大きく見せなければ、あまり懸念しなくても良いのかなと思うようになりました。

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実際にやってきたこれまでの副業で、キャッチアップで心がけていたことやコツなどがあれば教えてください。

N氏:情報収集にお金を惜しまないことですね。インターネットで得られる知識はわりと誰でも得られるので、スペシャリストとして最低限押さえつつも、世の中にまだ出ていない情報や、私しか持っていない情報をいかに盛り込めるかが大事だと思っています。例えば、何十万もするような有料の調査データを買ったり、そのドメインに長けている人に話を聞いたり、あとは本を買ったりですね。

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実際に副業をしてみて気づいたこと

実際に副業をしてみて気づいたこと

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スキルを伸ばしていきたい、色々な業界にアプローチしていきたい、という想いは以前からあったのでしょうか?

N氏:スキルに関しては、すごく思っていました。現職も終身雇用体制の会社ではないですし、雇用の形が多様化してく中で、日本の社会保障制度とかを見ていても、自分で稼がなければいけないと。

そう考えると、何を原資にするかといえば自分のスキルと時間が一番有効に使えるリソースなので、その質をどう高めていくかはずっと意識してきました。業界に関しては結果的に広がっただけですね。見える世界が広がるというのは後でわかったことです。

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世界が広がったこと以外に、やりたいことや課題点など、見つかったことは何かありますか?

N氏:ベンチャーやスタートアップ企業に対するイメージの解像度がすごく上がりました。本業とはフェーズが違うので、内情とか、どういう方がどういうスピード感で、どんな思いで、ということが、現場の方に触れて見えるようになったのは大きかったと思いますね。

それに、アウトプットに対してのこだわりも上がりました。社内だとある程度理解してくれているだろうという甘えがどこかにあるのと、プロセスを見られているというのがベースにあるので、もちろん一生懸命やっていますが、仮にアウトプットが85点だったとしてもあまり問題にはなりません。

でも副業という形で入ると、アウトプットだけで判断される世界です。施策の絞り込みや、スピードより精度を意識するようになったのは変化ですね。

副業に向いている人物像とは?

副業に向いている人物像とは?

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例えば同僚の方に「副業をしたい」と相談されたとして、どういった人が副業という働き方に向いているとか、何か基準やタイプなどはあるのでしょうか?

N氏:責任感が強いかどうかは大きいです。もし相談されたら、責任感とスキルの二軸で見ますね。

スキル的に他社に行ってバリューが発揮できそうかという事と、アウトプットを納期に出せたかとか、納期も含めて約束したことを守ろうとするベースのスタンスがあるかどうかとかは、うまく関係性を続けていく上ですごく重要だと思います。

普段の動き方を見ていて、「ちょっと遅れちゃったけど頑張っているからいいでしょ」というタイプなのか、徹夜とか、何とかしてでも間に合わそうとしてくるタイプなのかですね。前者だとたぶん問題が起きてどちらもつらいことになると思うので、そういう人にはあまり薦めないようにしています。

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Nさんと同じように副業したいと考えている人に、一言アドバイスするとしたら、どんなアドバイスをしますか?

N氏:時間を使うことにどれだけコミットできるか」ですね。どれだけ本業が厳しい状況になったとしても、睡眠時間を削ってでも、納期を守るために個人の欲を犠牲にするシーンは出てきます。

それだけの覚悟を持ってやるということを決められないと、精神的につらくなってくるかと思います。週末や夜の稼働時間を結構取っている立場から言うと、自分の好きなように楽に過ごすことはできなくなるので、その時間を本当に捻出できる覚悟があるかは、やる前に考えた方が良いと思います。

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大変か楽かで言うとどちらですか?

N氏:大変ですね。全然楽ではないです。成果に対するプレッシャーを感じるので、本業より大変な感覚はあります。私がどれぐらいの時間を使っているか、何をやっているかが見えない中で、アウトプットとコミュニケーションだけで成立する関係なので、そこだけで評価されることを考えると大変ですね。

賭けた時間は、依頼してくださっている企業様からすると関係なくて、何を実現したいかで契約をしているはずなので、それを実現できてなかったら、100時間使っていても意味ないと思いますし、極論達成できていれば1時間しか使っていなくても良いと思います。

もちろん、1時間でできるほどのことを外注することはまずないと思いますが、何を実現できたかだけにフォーカスしてコミュニケーションが進んでいくのが、副業とか業務委託契約とかのあるべき姿だと思っています。

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副業をして変わったことは?年収、生活スタイル、働き方

副業をして変わったことは?年収、生活スタイル、働き方

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生々しい話で恐縮ですが、約1年副業に取り組んでこられて、ご年収はどれぐらい増えましたか?

N氏:2018年は本当に知り合いだけの範囲で、お金もらわなくて良いくらいのスタイルでやっていたので、本業の年収プラス10%ぐらいですね。ただ最初のころは、ほぼ全部アウトプットをつくるためのテストなどに使っていたので、手元にはほとんど残っていません。

ただそれは個人的にすごく良い経験で、今まで発想として会社の給料からお金を払って、委託したり情報を買ったりして、納品するという考えはありませんでした。

外部のサービスをうまく使うことによって、自分のリソースを本当に強みのあるところにフォーカスできることもわかりましたし、副業だから言えることですが、お金より経験を買っているので、短期的に身入りが削れたとしてもアウトプットを良くできるなら、原価の50%までは使って良いと思っています。

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ちなみに2019年のご年収は、2018年10%に対して、どれくらい上がりそうですか?労働時間も増えているのではないかと思います。

N氏:年収は、うまくいけば70~80%ぐらい増えるかもしれないです。

副業の稼働時間は月40~50時間くらいです。本業は180~200時間ぐらいですね。

しんどいときもありますが、自分が何かやりたいと思ったときに実現できる力も含めて、身につけていかなければならないと思っているので、独身ですし、比較的うまくバランスを取りながらやれています。

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その働き方は、今後も続けていけそうですか?

N氏:続けたいと思っています。これ以上増やすことは現状考えていないですが、例えばフリーランスになったときの時間の設計の仕方としては、大体いまぐらいの稼働がちょうどよいバランスかなと思っています。自分の成長も確保して、睡眠時間も十分取れて、ストレスフルなわけでもなく、自分の時間もある程度ある状態です。

ただ、子どもができたら難しいと思います。考え方として家事は極限までアウトソースすれば良いと思っているのですが、育児だけは出したくありません。子どもが好きで、遊びたい欲求が出てくると思うので、そうなったときにその時間を犠牲にして、経験を買いたいかとなると、正直わかりません。物理的に親として色々やらなきゃいけないこともありますよね。

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そもそもですが、自分の力で収益を上げていけるようになりたい、その力を身に着けたいと思うようになったのには、何かきっかけがあったのでしょうか?

N氏:5年前、最初に会社を辞めようと思った時のことがきっかけです。

その時、辞めてどうやってお金を稼ぐのか、と考えたら、どこかの会社に入る以外、自分自身でもイメージが付きませんでした。好きなときに好きなことをやりたいので、会社に依存しないで稼げる力があれば、選択肢が広がって生きたいように生きられるのだろうな、と、そのとき思いました。

そこから更に意識するようになったのが、社会人6年目の挫折経験です。また会社を辞めようと思って1ヶ月休んで、もともと地元の地域活性をやりたかったので役場に無料ボランティアで行ったら、ほとんど何もできなかったんです。

あまりお金になる仕事でもないですし、それをやりながら生きていくためのお金は、別で稼がなければいけないということも、事実として突きつけられました。

そこから、稼ぎつつ、自分のやりたいことをやる時間を増やしていくためには、生産性を高めて、稼ぐための時間を極限まで減らさなければならないと思うようになりました。

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あらためて、副業という働き方をしたことで、何が一番変わりましたか?

N氏:やっぱり価値をある程度提供できる自信が付いたのと、たぶん今なら辞めたほうが、転職でもフリーランスでも、稼げるお金は増えるということがわかったのが大きいです。

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自分自身がちゃんと世の中に提供できる価値を持っているという認識につながったと。

N氏:副業の目的は大きく分けて経験かお金かの2つだと思っています。

お金を取りに行く側は、感覚的には「スキルの切り売り」で、減っていく側だと思っています。

でも例えば、新規事業のプロジェクトチームがあって、魅力的なプロジェクトメンバーと一緒に仕事ができるとなったら、お金関係なく経験を取りに行く話になるので、同じ40時間使って報酬額が4分の1、5分の1でも、やはり経験を取るだろうと思います。

副業をした、その先の展望は?

副業をした、その先の展望は?

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副業という働き方だからこそ、お金を追わずとも投資に近い感覚で生きていけるのですね。

将来的に独立してフリーになるか、本業と副業があるスタンスを続けていくか、どちらの方が自分のイメージに近いですか?

N氏:今のところフラットです。どこでどういう経験を得て、自分のスキルをどう積み上げていくか、というゴールに対しての、リソースのポートフォリオの組み方だと思っています。

今いる会社でもマーケティングから事業企画に移って、新しいチャレンジができています。これは、転職ではなかなか得づらい体験ですよね。だから今は「本業」を持っていますが、数年後に関してはまた改めて考えたいです。「雇用」という形にこだわりたい気持ちは自分の中では全くないですね。

プロフク

あくまで副業は手段の1つだということですね。もし

副業先で「うちの正社員になってください」と言われたらどうしますか?

N氏:正社員になることで何を得たいかという判断になると思います。

たとえば、どうしても外に出せる責任の範囲と中で抱えられる範囲が違うというのは分かるので、そのプロジェクトが魅力的で、「ここから先も任せたいけど、それはさすがに社員になってくれないと」というようなことであれば、その会社に行くという選択肢はあると思います。

プロフク

まさに副業の働き方が合っている感じですね。

N氏:中長期的には、そういう働き方に世の中が変わっていくと思うので、「そこに合わせておかないと戦えなくなる」という感覚が強いかもしれません。

プロフク

Nさん、貴重なお話をいただきありがとうございました!副業の解禁、終身雇用の終焉、新卒一括採用の廃止、と、働き方にまつわる日本社会の価値観が急速に変わっていく中で、副業を通じてスキルや生き方に磨きをかけていく働き方は、今後新しいスタンダードになっていくかもしれませんね。

これからも、どうぞ宜しくお願い致します!

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大村昂太朗

大村昂太朗

この記事を監修した人 大村昂太朗 株式会社リアステージ プロシェアリング事業責任者兼プロテンマガジン編集長

2020/4の新卒配属時から一貫して総合人材支援会社、株式会社リアステージに従事。 1年目から新卒周りで事業の立ち上げと責任者を担い、2年目にインターン事業を立ち上げ。3年目のタイミングで新卒から副業領域にキャリアチェンジして、プロシェアリング事業の立ち上げ、責任者を務める。