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現在フリーランス人口は年々増えています。それは今の社会が、いい大学を出ていい企業に就職すれば一生安泰という神話が崩れてきているからです。
これからは個人で稼ぐ時代。そこで今回は、フリーランスを始めようとしている人がまず直面する「どうやって仕事を探すか」の問題についてフリーランス経験者である筆者が体験をまじえて解説します。
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目次
フリーランスは仕事の探し方で収入が決まる
正規雇用とフリーランスの違いは色々ありますが、中でも安定した収入が得られるか・得られないかという違いがあります。
正規雇用なら、極論仕事をしていなくても、出社するだけで毎月決まった額のお給料が支給されます。
もちろんそれでは社内での風当たりは強くなるでしょうが、スキマ時間に副業の計画を練ったりする人もいるのではないでしょうか。
それに対して、フリーランスは自分で仕事を取ってこなくてはいけません。基本的にフリーランスは、自分がやった仕事がそのまま自分の収入へと繋がります。
逆に言えば、自分から動かないと全く収入が入ってきません。ですから、まずは自分ができることで収入につながる仕事を自分で探してくるしかありません。
仕事の探し方がフリーランスとして成功するかどうかの分かれ道だと言えます。
フリーランスが仕事を得るには信用が第一
フリーランスとは、基本的に個人で戦う職業です。個人で戦うということは、企業に所属していた時のように肩書きがありません。
自分という人物をどれだけ信頼してもらえるかがカギになります。仕事は闇雲に探しても意味がありません。個人で戦うフリーランスは自分なりの戦略を立てる必要があります。
企業に守られて、指示待ちに慣れてしまっている状態を改善することをクリアするのが最初の難関です。
あなたは、「自走」ができる人材ですか?今からフリーランスを始めようとしている人は、しっかりこの項目を確認してください。
仕事の入り口は大きく分けて2種類
フリーランスに限らず、仕事の入り口は2種類しかありません。新しい案件を請ける「新規」と、以前請けたことがあるクライアントから仕事を継続する「継続」の2つです。
新規案件を得るには
まずは、新規の仕事の探し方についてみていきましょう。フリーランスになりたての頃は、誰でもこの新規案件から1件ずつ信用を積み立てていきます。
この新規案件で仕事を探す方法は、以下の手段が考えられます。
1.知人からの紹介
2.自分から営業をかける
知人からの紹介
知人からの紹介の場合、正社員の仕事で関わった既存のお客様や親族などのプライベートな知り合い、または友人や前職の同僚(前職の仕事)などのすでに交流がある人物からの仕事を請ける形になります。
これだとお互い顔や性格を把握した上での仕事となるので、相手がどういう人物かということがわかりやすく、仕事の方向性も見えてきやすいと思います。
仕事が進めやすい受注の仕方と言えますね。
自分から営業をかける
自分から営業をかける場合、他のフリーランスと比べて何か自分の売りとなるスキルがないと受注するのは難しいでしょう。
これは直接どこかの企業や店舗に売り込みをかける場合でも、ランサーズなどのクラウドソーシングでも同じことです。
特にデザイナーやイラストレーターなどクリエイター系の職種の場合、広告代理店や企業の広報部、メディアの編集部などに直接作品(ポートフォリオ)を送り付ける方法もありますね。
営業上級者になると、例えば【常連として認知されるほど通ったマッサージ店で仕事の相談をされるようになり、その店舗の案件を獲得する】といったテクニックを使う方もいます。
いずれにしても難易度は高めですが、人柄や雰囲気が良かったからという理由で仕事につながるケースもあります。「信用」は重要なキーワードですので、覚えておきましょう。
継続案件の信頼を得るには
フリーランスとして一人前に生活していくなら、新規顧客を広げていくと共に継続案件を多く取らなければいけません。
この継続案件が、フリーランスとしての生活を支えてくれる大事な柱になります。
安定した生活を送れるか否かは、継続案件がどれだけあるかにかかっていると言っても過言ではありません。
継続案件を請けるときに大切なのが「この人に任せたら大丈夫だろう」 と相手に思ってもらうことです。
この「この人に任せたら大丈夫だろう」という信用を得るには、ひとつずつの仕事を丁寧に確実にこなしていくことが重要です。
例えばメールでのやり取り。お互い仕事をしていく中で必ず発生するのが、メールでのやり取りや電話などの連絡です。
この連絡を怠り、相手からのメールを三日間放置するなど、クライアントを軽視しているととられるようなやり取りの仕方は絶対いけません。
また、納期は必ず守りましょう。一緒に仕事をするということは、業務を相手に信頼して渡すということです。
期限までに確実に商品を仕上げてくることは大前提で契約を交わしているはずです。早く納品できたからといって質がいい加減だと信用を得ることは難しいでしょう。
自分の仕事はそのまま自分の作品になります。手を抜いて仕事をするということは、自分の作品はこの程度のものですと既存顧客にばらしているようなものです。
クオリティを下げるような仕事の仕方は、次の仕事に繋がりません。大切なのは全力で取り組むことです。
質の低いアウトプットは自分の首を絞める
仕事を探す上で重要なのが、自分で営業をする以外は既存顧客を通した仕事の受注が一番多くなることです。
人の評判は基本的に口コミで広がります。請け負ったクライアントでいい仕事をすると、そのクライアントからまた次のクライアントにあなたの評判が広がります。
するとそこから新しい仕事に繋がっていくのです。逆に今のクライアントから請けた案件でいい加減な仕事をすると、あなたの悪い噂が他のクライアントにも広がります。
同業者同士は横のつながりがあることがほとんどです。あなたの市場価値はあなた自身が決めているのです。
闇雲に探さない
仕事は信用の積み重ねで成り立っているとお話ししました。仕事を探す時にただ闇雲に仕事を探していては、複数の仕事に追われ、それぞれの仕上がりが80%になることもあります。
力を分散させて中途半端な作品を納品するくらいなら一人のクライアントに120%の完成度で納品した方が、今後を考えていく上で得策です。
フリーランスを始めたばかりの頃は数をこなすことも大切です。しかし中途半端な仕事を数こなしても、次に繋がる可能性は低くなります。
それなら1つのクライアントで全力を出す仕事のやり方をするほうが、大局的に物事を見ていることになりますね。 ポイントは次に繋がる仕事の仕方と探し方をすることです。
フリーランスが仕事を探す上での条件
仕事を請ける上での心構えがわかったとして、次は探す時の条件や一定のルールを自分の中で設けておいた方が良いと思います。
仕事を受けない方が良いクライアントがいる
世の中には様々なクライアントがいます。中には常識を逸脱したクライアントも存在します。
しかしフリーランスを始めた頃にはそのクライアントの見分け方が分かりません。
うっかり仕事を請けないほうがいいクライアントから仕事を請けてしまうこともよくあります。これは初めて仕事を請ける時に誰もが通る道です。
でも、出来るならこういう失敗はしたくないですよね。ここからは、仕事を請けないほうがいいクライアントの条件についてお話ししていきます。
問題のあるクライアントとは、以下の要件に当てはまる可能性が高いです。
1.クライアントが完成品をイメージできていないのに発注している
2.クライアントが発注案件の難易度を理解していない
3.クレームがすごい
4.納期や質を常人では不可能なレベルで求めてくる
肝心になってくるのが1と2の項目です。
1はデザイナーやイラストレーターの仕事でよく見られる現象ですが、クライアント側が完成品をイメージできていないのに発注してくることがあります。
これはクライアント側に明確な目的がない場合が多く、こちらの仕事を通して結果をどのように出したいかが具体的にイメージできていない場合が多いです。
こういったクライアントはなんとなくこのイラストをつければ売り上げが伸びるかもしれないと言った考えで発注しています。
なんとなくなので、明確にどの利用者に響くようなイラストという指示が出せないのです。
これだと何度も手直しをしなければいけなくなったり、やり取りがスムーズにいかず時間ばかり浪費したりする羽目になります。
対策としては正確な指示書を作成してもらうなどして明確なゴールのイメージを提案してもらいましょう。
モック(原寸大模型)を用意して話をすり合わせていくのも良い手です。
2については、クライアントが発注内容に関して知識を有していない場合によく起こり得るパターンです。エンジニアの人にとってはよく出くわす事態だと言えます。
専門分野が他の人には分かりにくい業種の場合「エンジニアなんだから FAX も直せるでしょう」と言う大きな勘違いをしているクライアントもいます。
このクライアントにかかると、発注案件の難易度を理解していないので適正価格を請求するとクレームを出してきたり、納期や質を常人では不可能なレベルで求めてきたり3と4の項目に繋がっていきます。
なので2のクライアントからはなるべく仕事を請けないように心がけましょう。
また自分自身が適正価格を提案できる自信がある場合は、きちんと理由をつけて相手を説得する勢いで受注するのも構いません。
どちらにせよ手間がかかる上、意見の食い違いなどで予算が合わず破断になるケースもあるのであまりおすすめしません。
自分自身のスキルが上がる仕事か?
フリーランスの仕事の探し方として大切にしたいことがもう一点あります。それは信用と同じように仕事を積み立てていくという意識を持つことです。
仕事を積み立てていく意識というのは具体的に【次に繋がる仕事の仕方をする】ということです。
フリーランスの仕事をしているとよくあることなのですが、目先の単価の高い案件を請けてしまうケースがあります。別に単価が高い案件を請けるのは悪いことではありません。
しかしここで肝心なのが、その案件を請けて自分のスキルが上がるかどうかです。いま流行っている仕事は、単価が高いためみんなすぐ飛びつきます。
しかしそれがスキルが特に必要ない仕事だと、いま生活できていたとしても、1年後ブームが過ぎ去った時に、そのフリーランスの手元には何も残りません。
フリーランスはサラリーマンと違って自分で仕事を取ってこなくてはいけません。その時に重要なのが競合フリーランスと比べて、自分にしかできない技を身につけておくことです。
しかし目の前のスキルが特に必要のない案件にばかり飛びついていると、スキルを高めていた他のフリーランスに後になってクライアントを奪われてしまいます。
かつて、ソーシャルゲームのプラットフォームで名を馳せた某企業が運営する女性メディアや医療系メディアは文字単価がかなり高かったはずです。
ただ、そこで求められるスキルはディレクターが書いた構成に従い、言われた通りに情報をネットから探し、リライトするだけのスキルでした。
そのようなスキルの必要がない案件ばかり請けていたフリーランスは、そのサイトが運営を終えた時点で大量解雇され、路頭に迷いました。
しかし、将来どのようなスキルが必要になるのかは、フリーランス自身ではなかなか判断がつきません。
だからといってスキルを磨くことを怠っていると、文字単価0.5円などで2次請け3次請けの仕事しか受注できなくなります。
確かに今の生活も大切です。しかし次に繋がる仕事という観点では、数をこなすだけの仕事のやり方は考えものです。
エージェントの利用も視野に入れる
自分でどういったスキルを磨けばいいのか分からない場合はフリーランスエージェントの利用も視野に入れてみてください。
仕事の探し方としてエージェントを利用するメリットは、自分で仕事を取ってくる手間が省けることと今後フリーランスが必要とされるスキルについて、積極的に教えてくれる点です。
エージェントはフリーランス初心者のあなたより長くその業界に携わっています。
ライターならライター業界がこれからどう変わっていくのか、どんなスキルが必要とされるようになるのかの判断がより正確です。
もちろん、自分で経験の中から考えてその方向性を見出していくことがフリーランスとして生き残る上では重要です。
でも、駆け出しフリーランスの方にはその判断が難しい場合がありますよね。この時に、最初のきっかけとしてエージェントを使うのもひとつの手段です。
世の中の仕組みを効率よく取り入れていきましょう。
フリーランスにおすすめの仕事の探し方7選
ここまでの間で、仕事を請ける上での信用の大切さと、仕事を探す上での要件を見てきました。では、ここからは実際におすすめの仕事の探し方を紹介します。
クラウドソーシングサイトを利用する
クラウドソーシングサイトとは同じ目的をもつ個人や企業つなぎ合わせるネット上のサービスのことです。日本国内のクラウドソーシングサイトは大手では主に2つ。
クラウドワークスとランサーズです。
手数料が発生するものの、初心者でも簡単に請けることのできる案件が一箇所に集まっているので、まずはここから仕事を受注することをおすすめします。
仕事の受注から完了まで全て顔を合わさずネット上で完了するのも、クラウドソーシングサイトの特徴です。
お気に入りサイトに直接メールを送る
あなたが普段見ているお気に入りのサイト。ここで仕事ができたならどんなに幸せだろうと思っていませんか?
思っているだけでは夢は叶いません。ここで働きたいという明確な目標があるのなら、そのお気に入りサイトに直接営業メールを出しましょう。
一般的なサイトにはお問い合わせページが設けられています。ここに自分から売り込みをかけるのです。
初めは値段交渉から入るのではなく、自分が一体このサイトにとってどんな利益を出せるのかということをアピールしましょう。
これにも自分の売りになるスキルが必要です。日々スキルアップを続けていきましょう。
Facebookを使って知人に声をかける
SNS の中で、ビジネスに向いているとされる Facebook。 現在でも Facebook を利用している経営者は数多くいます。
こういった経営者に自分からメッセージを送ってみましょう。表には求人を出していなくても、業績が好調な会社では常に仕事量に比べて人手が不足しています。
Facebook を頼りに直接経営者に営業かけるのもありです。
その時も、いきなりメッセージを送りつけようとするのではなく、許可を得て友達になってから提案を出すなどマナーはわきまえましょう。
自分でブログを開設する
フリーランスの醍醐味である「自分のやりたい仕事をする」という観点から言うと、 自身でブログを開設するやり方はかなりオススメです。
自分のブログなら自分の好きなように値段設定をしてアピールできますし、自分が作品にかけた思いなども書くことができます。
自分のブログが検索結果で上の方に上がって来るようになると、それを見てブログから注文が入るようになります。
あなたという人物も知ってもらえるので、継続案件に繋がりやすい効果的な方法です。
オンラインサロンに参加する
サロンというと聞きなれない言葉かもしれません。現在人気フリーランサーたちはこのサロンに注目しています。
同じ目的意識を持った人たちが、代表者の元に集いネット上で交流を交わす仕組みのことですオンラインサロンと言います。
このオンラインサロンは現実にオフラインで交流会を開いたりしている場合もあります。同業種の人とつながっておくことで、そこから仕事の受注が発生することも多々あります。
情報交換の場所にも適しているので、ぜひ入ってみてください。
友人に直接営業
これは昔からよく使われる方法で同級生や友人に声をかけていく手法です。
このやり方は地道で時間がかかるやり方ですが、意外な知人から声がかかることもあり、信用もすでに得ているので継続案件に繋がりやすいです。
気心知れた友達とビジネス関係になるというのもまた見方が変わって面白いものですよ。
地域の起業塾に参加する
自治体で行われている起業塾などの起業支援。その道のプロフェッショナルが無料、または低料金で相談に乗ってくれます。
地域の起業塾に参加すると、そこから人脈ができてくることがあります。同じセミナーに参加している仲間同士声を掛け合って、仕事を紹介し合う方法も効果的です。
デザイナーやエンジニア・マーケターなどそれぞれの職種に応じて適切な探し方は異なるため、ここでの探し方を参考とした上で、自分の職種に合わせて判断してほしいと思います。
フリーランスの仕事の探し方まとめ
まとめとして重要なのが、この3点です。
・次に繋がる仕事をする
・信用を大切にする
・戦略を練ってとにかく行動
当たり前ですが、仕事は基本的に人が発注しています。フリーランスを続けていくために一番大切なことは、人を大切にするということです。
人を大切にした上でスキルアップのための次に繋がる仕事を選び、戦略を練ってあとはとにかく行動。
この3つを守りながら仕事を探していくとあなたも一人前のフリーランスになれるでしょう。計画性をもって行動してみてくださいね。
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