【これからの働き方vol.2】プロ人材の副業という働き方「会社で偉くなることがゴールだと面白くない」―「シンアド就活」編集長&人事コンサルタント 小西元紀氏

小西元紀2

「人事」と聞けば、どんな印象を抱くだろうか。おそらく、企業の「採用担当」や「(新人)教育担当」といった見かたが大半を占めるだろう。一方で、「ヒューマン・リソース(HR)のプロフェッショナル」という見かたをすると、仕事の多様性が許容され始めている日本社会で、大きな可能性の広がりがあるかもしれない。元ジェイアール東日本企画社の採用責任者で、現在は新卒の就活サービス「シンアド就活」の編集長を務め、人事コンサルタントなどとしても活躍する小西元紀氏に聴いた。

■小西 元紀(こにし・もとき)
「シンアド就活」編集長・人事コンサルタント
事業会社でのホールディングス制に伴う管理業務、サッカーW杯、愛地万博、東京マラソン等のイベント運営プロジェクト参加後、株式会社ジェイアール東日本企画に入社し人材育成及び人事全般の業務を手掛ける。新人事制度導入、タレントマネジメント導入、働き方改革から要員計画、教育体系構築などを手がけ、様々な採用施策の仕掛け人。これまで10万人以上の学生、中途応募者、キャリア相談等を実施。キャリア開発を中心に人事・人材育成全般に従事している。
【主な経歴】
・事業会社(〜2008年)コーポレート本部 Sub Leader
・広告会社(〜2018年)人事部 Deputy ManagerRecruiting Leader
・Future Career Lab 代表講師(2016年〜)
・Advertiging Week Asia(2018年〜)学生コンペティション2018運営事務局長
・新卒「シンアド就活」編集長(2018年〜)
・人材コンサル会社 管理本部長(2018年〜)

 

拠り所があってのパラレルワーク

ーー「ジェイアール東日本企画(以下Jeki)の小西さん」といえば、メディアの露出も豊富で業界の有名人です。率直に、どうして独立転職を?

小西氏:入社10年で、人事にかかわることを手掛け、面白いと思うこと、新しいことをずっと仕掛けてきたけど、企業人としての成長に限界を感じて、もっとチャレンジングな環境に身を置きたいと思いました。

――限界と言いますと?

小西氏:これから違うポストやポジションで出世もありますが、自分が会社で偉くなるとか、40歳という年齢で、会社で幅を広げることに疑問を持ったという感じです。一企業の人事をやることにちょっと限界を感じでしまったというのも正直あります。

――1つの企業だけじゃ物足りない、だから辞めようと。

小西氏:辞めて独立しようか転職しようか悩んでいた時に、Jekiの新卒採用のパートナーとして10年くらいお願いし続けてきたホールハート役員の飯田さんと飲む機会があって、誘うなら今ですよ、なんて言っていたら、「本当に来てくれるんですか」と。

――でも企業の採用責任者から、採用サービスの「シンアド就活」編集長としてのジョインというのは、かなり大きなキャリアチェンジに見えますが。

小西氏:確かに肩書は変わっていますよね。編集長というと、どうしてもメディアのイメージが強いので。でも世の中のサイトとしてブランドが成り立っている著名な採用サービスには、トップとしてちゃんと編集長がいますし、理想の採用サービスを実現していきたい思いとメディア戦略も含めて、これがベストだと考えました。

小西氏:それに、企業の一員として活動するだけじゃなく個人としても活動していて、個人の方は人事コンサルタントとして企業の自社採用や評価制度など、培ってきたことをそのまま活かしてコンサルフィーをいただいていますからね。シンアド就活編集長も、人事や採用のコンサルタントも、両立していますし、どちらもあるのが理想ですね

――パラレルワークが理想だと。

小西氏:色々な企業に入ると、それぞれに課題があって物凄く刺激的だと思っています。要求も高くてプレッシャーもありますけど、率直に楽しいですね。時間的なバランスとしてはシンアド就活編集長としての時間が一番長いですが、社内でもパラレルに複数のサービスに関わったり、個人としてコンサルの方も1つの企業様について月2回、各90分のミーティングをさせていただいて。宿題等は出さずに、私にも企業様側にも負担にならないようにしています。その場で解決するスタイルですね。

――素朴な疑問なのですが、プロとして複数の企業様と個人で契約ができて報酬をいただいていたら、完全に独立された方がずっと収入が増えるのでは?

小西氏:それはそうですね(笑)でも完全に個人で活動するなら、営業も経理も並行して自分でやらなければいけませんし、それは率直に負担が大きいですから、私にとっては拠り所があってのパラレルワークが理想です。それにお給料ってありがたいですよね(笑)個人の仕事での契約にしても、自分1人対企業になってしまうと例えば報酬の交渉なども自分でしなければいけません。そうすると契約が終了してしまうリスクとか、不安とかと戦わなければいけなくなります。それくらい完全な個人というものは現状立場が弱いので、私の場合はプロ人材バンク的な感じで『プロの副業』を通しています。営業もしてもらえるし、報酬の交渉も請求も全部やってもらえますしね。「プロ人材」と謳われるプレッシャーはありますが(笑)

確たるポジショニング

――誰でも小西さんと同じように働くことは可能でしょうか?

小西氏:専門性がある方であれば、できると思います。「なんでもやります」の人はなんでもできなくて、特化したスキルがある方がいいですね。今だったら例えばエンジニアはもちろん、オウンドメディアをやりたいけど担当者がいないなどといったニーズはたくさんありますから。

――段々生々しい話になってきましたが、企業サイドとしては正社員の方が欲しいものではないのでしょうか?

小西氏:「働き手」としてなら、フルタイムの正社員が欲しいと思います。でも例えば、月1で弁護士さんとか、税理士さんとかに来てもらって、チェックしてもらったりアドバイスしてもらったりしますよね。自社内にその専門性を持っている人はいませんし、必要です。でも毎日ずっといる必要はないしコストも大変なことになるから、スポットで欲しい。そういうものだと思うんですよね。あと見かたを変えて、企業としては、スポットでプロ人材を入れるだけじゃなくて副業解禁の手段として使う手もあります。

小西氏:業態によっては副業解禁は、不正の温床になりかねません。でも例えば『プロの副業』など副業サービスを通しての副業のみ認めます、とすれば……

――管理や交渉事はサービス側が行うから、不正の手段にはしようがない、ということですね。少し話が戻りますが、専門性以外で、パラレルワーク、副業をするのに必要なことや大切なことがあれば教えてください。

小西氏:自分に箔をつけることは大切です。賞を取ったとか、メディアに出たとか。それらを全部自分のブランディングとして、自分のHPやFacebookなど、自分の情報を掲載して発信できる場所は必要です。だって、会う前でも会った後でも、どんな人なのか絶対検索しますよね?

――しますね。名刺を見ながら。

小西氏:検索されることがわかっているんだから、その情報は自分で用意しておくということですね。営業とかは利用しているサービス側がやってくれるとしても、自分のWEB戦略の視点は持っておいた方がいいです。

――自己のブランディングは、「どう見せたいか」と同時に「どうなっていきたいか」でもありますよね。

小西氏:会社で偉くなることがゴールだと面白くない。これが現状での私の結論です。事前の予想通り引き継ぎに1年近く時間が必要だったので、2017年夏に退職するって言ってから、退職して新しい働き方に切り替えられたのは2018年6月からで、まだ1か月しか経っていないんですけどね。このスタイルをもっと広げていって、10年は続けたいと思っています。

――HRを専門領域とする人々は、今後どんなキャリアの展開が可能でしょうか?

小西氏:会社を作る、大きくする、買収する、事業継承する、これら全ては、人に関することが必須です。「採用」にこだわらず、どうやって人を巻き込んでいくか、プロ人材を登用するか、どうやって人を使うかなどといった知見の重要性は、働き方改革も含めて今後ますます高まります。いま挙げた以外にも、切り口はたくさんあるんじゃないでしょうか。

――最後に、副業、パラレルワークというスタイルをとることを通じて実現したい、現状で考えられている小西さんの「ゴール」を教えてください。

小西氏:会社経営のパートナーとして、確たるポジショニングができることです。どんなにAIが導入されて普及しようが、人の重要性は変わりようがないので、経営に関することを人の観点で相談できる指南役の存在になっていきたいと思っています!


副業は目的ではなく、どうなりたいという目的のための手段です。収入口を増やしたい、スキルを磨きたい、刺激が欲しいなど人それぞれですが、なりたい自分になるために有効活用していただきたいと思います。

プロの副業』では、ご登録いただいた方のニーズをきちんと把握させていただくために、コンサルタントが無料で面談を実施させていただいております。様々な企業様のニーズがあり案件は多岐にわたっておりますので、ぜひ一度ご相談ください!


 

小西元紀氏HP  https://l-a-co.jimdo.com/

Facebook   https://www.facebook.com/konishihr

 

 

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