by大村昂太朗
webデザイナーがきついと感じる4つの原因と対策
WEBデザイナーの仕事がきつい!と自ら思う方や、現場のキツさを聞いた方なども多くいらっしゃいます。どの業界においても、専門職は激務かつ長時間勤務の傾向にあり、ワークライフバランスが担保されません。業界の離職率の高さからも、その傾向は伺えます。
そこで本記事では、WEBデザイナー職が「きつい」と感じている方や、そう人から聞いた方へ向けて、どのようにWEBデザイナー職と付き合っていくべきかをキャリア設計の側面からご紹介します。
目次
WEBデザイナーの仕事がきつい・大変と感じる人はどれくらい?なぜ離職するのか分析
令和2年度の厚生労働省の雇用動向調査結果によれば、IT業界が分類される情報通信業の離職率は9.2%となっています。
業界全体と比較しても、IT業界(情報通信業)の入職率と離職率の割合から見ても、一概に離職率が高いとは言えないことがわかります。
本当にWEBデザイナーの離職率が高いなら、「定着率97%を誇る勤務環境です!」なんて求人のキャッチコピーなど生まれないはずです。
しかし、WEBデザイナーの肌感として、離職・転職する方が多いことを否定はできません。
まずは、どうしてWEBデザイナーがきついと思われるのか、どうして離職率が高いと思われているのかを見ていきましょう。
- 正しくデザインすることができず、怒られる
- 身に付けるべき専門技術が多すぎる
- 納期が厳しく、安月給な上、上司が厳しい
正しくWEBデザインすることができない
制作会社に勤めているWEBデザイナーの方なら、制作物に対して上司からダメ出しを受けた経験が、少なくとも1度はあるはずです。
指示通り修正しても、上司が気に入るデザインでなければ、再び指摘をされてしまいます。こうした修正と指摘の負のスパイラルから心を病んでしまい、「WEBデザイナーは、きつい」と感じる方が多いそうです。
WEBデザイナーという職種は、覚えるべきことが膨大にある上に、新しい技術が開発されそれが主流になれば、そのたびに学び使いこなしていく必要があります。
また、社内の利益を求めるがあまり、営業が無理して取ってきた案件に頭を悩ませることも多々あるでしょう。
納期に追われる上、安月給だから
クライアントと制作物の制作工程に認識違いがある場合、とうてい理解できない納期を指定されるということもザラにあります。
納期に間に合わせるために、上司は何が何でも間に合わせるように詰め寄って、完成までプレッシャーをかけてきますので、WEBデザイナーは寝食も忘れて成果物を仕上げることに没頭します。そのような状況も気にせずに、営業は同じようなスケジュールで仕上げる別の案件を取ってくるため、再び納期に追われるという悪循環が続くことがあります。
これだけ大変な思いで仕事をしているにも関わらず、WEBデザイナーの平均年収は300万円から450万円ほど。納品した成果物から発生した利益は、当然ながら会社の利益になり、自分自身に入ってくるのは残業代という、報われない構造に気付いてしまった方はフリーランスとして独立も考えることでしょう。
「きつい」だけじゃないWEBデザイナーの離職理由
WEBデザイナーは専門職であり、業務で得たスキルや知見は全て自分自身の資産になります。したがって、WEBデザイナーとしてのキャリアが3年から5年に至ったタイミングで、独立やキャリアアップを考える方も多い傾向にあります。
そういう意味では、WEBデザイナー業界の離職率が高い理由は「仕事がきついから」だけではないということになります。
WEBデザイナーとして独立する際に、ネックとなる点は「どのようにして、個人でデザイン案件を獲得すれば良いか」という点に尽きます。
円満退社で独立したのであれば、前職の会社から依頼を受けることもありますし、自分の能力を買ってくれているクライアントとのつながりがあれば、直接仕事を依頼されることもあります。
仮にこうした手立てがなくとも、最近はWEBデザイナーを求めている企業とのマッチングサービスを提供するプラットフォームも多く存在するため、独立までのハードルも下がり続けています。
仕事が忙しく疲弊して離職する方や、デザイナーとしての能力が高くなり独立される方も多いことから、WEBデザイナー職は離職率が高い職業と思われていることが理解できます。
WEBデザイナーの「きつい」を和らげる解決策
WEBデザイナーが「きつい」と感じる理由には、かならず原因があります。
ここからは以上に紹介した「きつい理由」に対して、どう対処していくべきなのか、今後のキャリアパスのことを踏まえつつご紹介します。
- 将来の見通し、ライフプランを明確にする
- スキルを活かした副業でダブルインカムを実現する
- 自分が得意な案件を取る
将来の見通し・ライフプランを立てる
自分のライフプランを立てていない状態で無我夢中に仕事をしても、先が見えず、漠然とした不安が解消されることはありません。
- WEBデザイナーとして3年ほど経っている方:
今後、どのようにして積み上げてきた自分のスキルを、活かすことができるのか
- 5年から10年のキャリアを既に歩んだ方:
現職の会社に残りマネジメント職に就くのか、独立するのか
など、将来のキャリアパスについてもう一度考えてみましょう。先の見通しが立っていれば、現在の長い下積み期間も苦に感じなくなっていくでしょう。
仮にフリーランスとして、独立することを視野にいれるのであれば、その時はなるべく早いうちから動きだした方が得策です。
スキルを活かした副業で、ダブルインカムの実現
これまでに蓄えた自分のスキルは、あらゆる場面で活用することができます。
WEBデザイナーの年収は、概して平均的な数値ですから「お金が欲しい」とか「自由な生活を送りたい」と考えている方が、「WEBデザイナーはきつい」と考えることは当然です。そこで、専門職のメリットを存分に活かすことが有効手段となります。
これまで自分が担当してきた案件とは違い、副業で携わるWEBデザイン案件であれば、ある程度の選り好みが効きます。自分がもっとも得意とするスキルが条件の案件や、これまで得た経験を存分に活用できる案件など、取り掛かりやすい案件から受注することで精神的にも余裕が生まれます。
なにより、副業で制作した制作物に対して支払われた報酬を、全て獲得できる喜びは計り知れないものです。自分の実力に相応する対価を、フルに受け取ることができるということは、仕事に対するやりがいやプライドにもつながっていきます。
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WEBデザイナーがきつい理由まとめ
本記事ではWEBデザイナーの方がきついと感じる理由について、離職理由・離職率の観点から考察しました。WEB制作会社に勤務されているのか、インハウスデザイナーとして働かれているのか、勤務されている環境によっても離職理由は異なるかと思いますが、制作物や給料に関する悩みが原因で「WEBデザイナーがきつい」と考える方は多いようです。
そこで、WEBデザイン案件の獲得を勤務先のみに頼るのではなく、自分自身でも案件獲得にチャレンジしてみることが、効果的な解決策であるとご紹介しました。今まで以上に責任が伴う仕事ではありますが、それだけやりがいも大きく収入も増えるようになります。
副業ブームによる独立が顕著な昨今のIT業界においては、可能な限り早く動き出すべきです。将来のキャリアパスとして独立する選択肢を考えている方なら今日から行動しても遅くありません。
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