カテゴリー

プロフクをフォローして最新情報をチェック!

プロフクをフォローして最新情報をチェックしよう!


副業ナレッジ

by大村昂太朗 大村昂太朗

アフターコロナ社会での人事戦略~社員の能力を引き出すための副業制度の活用~

アフターコロナ社会での人事戦略~社員の能力を引き出すための副業制度の活用~のアイキャッチ

今回は、コロナ感染症のあとの事業環境の変化と、企業として変化に対応するために人事制度の考慮、特に副業制度が有効なことについての内容です。

2020年5月をもって緊急事態宣言が解除され、コロナウィルスの感染症対応は別の時期に入りました。一旦業務を停止したり、緊急時の対応をおこなったりしていた企業活動も元に戻りつつあります。

企業によって緊急事態宣言の解除後の対応のあり方は大きく違うようです。仕事の仕方をすぐに元に戻した企業もありますし、テレワークなどをある程度存続させている企業もそれなりにあるようです。

業務レベルで考えると、それぞれの企業での個別の事情があります。しかしそれ以上に、コロナ感染症対応をきっかけとした事業環境の変化が起きています。

ほとんどすべての企業が大きく関係があり、今までと違う変革を求められていると言えます。

コロナ感染症前と比較して、一人ひとりの生活者の意識が変わり、企業活動のありかたもすでに変化しています。こうした環境変化は大きなチャンスであると言えます。

このチャンスを活用していくためには対応した方針が必要で、特に人事上の施策が大切です。どういった変化が起こっているのか、どう対応することが必要なのかについて考察します。

社労士松井勇策バストアップ写真

【プロフィール】

松井勇策(社会保険労務士・公認心理師・Webアーキテクト) フォレストコンサルティング労務法務デザイン事務所代表。副業/複業・リモートワーク・上場対応・AI化支援・社内社外ブランディング・国際労務対応など「新しい生き方・働き方の確立の支援」を中心に、社労士や心理師として活動している。著作等も多数。

名古屋大学法学部卒業後、株式会社リクルートにて広告企画・人事コンサルティングに従事、のち経営管理部門で法務・上場監査・ITマネジメント等に関わる。その後独立。東京都社会保険労務士会役員(支部広報委員長・研修/広報委員・労務監査責任者等)

助っ人プロ人材のお問い合わせはこちらkeyboard_arrow_right

事業環境の変化への対応と社員の力の開放

事業環境の変化への対応と社員の力の開放

コロナ対応の環境下では、さまざまな変化がありました。企業の事業活動に影響する点としては、大きく3つあります。

  • 生活行動や消費行動の変化とニーズの変化
  • 企業行動の変化
  • 企業規模を問わず新事業領域への進出のニーズが発生

以上のようなことは、業界横断でほとんどの企業の事業に強い影響を及ぼしており、このようななかでの経営戦略・人事戦略を考えていく必要があります。

またその場合の戦略とは、「社員の知恵を生かすような人事戦略を取る」ということが、事業的・経営的にもとても重要になってくると思います。順番に見ていきます。

生活行動や消費行動の変化とニーズの変化

生活者の行動が変わり、「家の中で消費すること」が注目されるようになりました。また、消毒や抗菌などが注目されるようにも。

よく考慮すべきだと思われるのは、これらはネット物販・医療関連機器や衛生に関する物販などに限定された話ではないということです。

たとえば、ほぼ同じ商品であれば抗菌・殺菌機能があるものの方が売れやすいかもしれませんし、長期的に契約する商品であれば、家の中に関する機能であったり、リスクヘッジ的な機能があるものの方が売れやすくなっていたりするかもしれません。

今回のコロナウィルス感染症の流行は、生活上の行動のあり方全体に影響を与えていますので、生活者に接する事業を少しでもおこなっている企業であれば、関係がない企業はないと言ってよいのではないかと思います。

企業行動の変化

消費者・生活者だけではなく、企業行動に変化が起きています。テレワークを中心とした雇用の変化は大きいと思います。

テレワークなどの新しい働き方の他にも、契約のあり方を見直したり、企業によってはトラブル時の体制を見直していたりするかもしれません。

財務的にも、公的支援についてもっと知りたいニーズが出てきたり、リスクヘッジのために今までの取引先から変えて分散させようとしたりするニーズもあるものと思います。

他にも、外国からの仕入れや外注など国際的なことについては、各企業で方針はさまざまだと思いますが、見直したり対策を立てたりといった動きが多いでしょう。

これはとても大きな変化であり、企業間での取引をおこなっている事業においては、ほぼ必ず何らかの影響を受けていると言えます。

新事業や新しい働き方への進出

これは1と2の内容の一つでもあるのですが、企業においても新規事業のニーズが高まっていることを複数の企業から聞いていますし、個人でも副業やスキル習得をしたいと考える方が非常に増えていると思います。

要因としては、いざという時のリスクヘッジ、収入・売上の増大、という点が大きいでしょう。今回のようなトラブルは1回だけのものとは考えられず、いつ再発してもおかしくありません。

また、不確実な変化の時代であることは誰にとっても強く印象づいたはずで、個人にとっても企業にとっても、多角化やより価値の高い領域への進出のニーズは高くなっていると思います。

以上のような、3点の変化があります。これらの変化と関係のない事業や企業は恐らく一つもないのではないかと思います。

こうした事業環境やニーズの変化は大きな機会を生み出していると思われます。そして事業に生かすためには、社員の方の知恵を引き出していく必要性があると感じています。

助っ人プロ人材のお問い合わせはこちらkeyboard_arrow_right

企業での対応事例

企業での対応事例

たとえばある企業の事例ですが、企業のオフィス向けの独自の商品を販売している企業で、

「現場で納品される商品の清潔さを謳ったら売り上げが非常に立ちやすくなった」「顧客先で話を通してもらいやすかった」

という営業の方の声が出ていたそうです。それを生かして、広報などに反映させてアピールしたところ売れやすくなり、新たな販促方法が確立できつつあるとのことです。

原料に一部中国の製品を使用していたため、想定していた以上に顧客の不安が大きかったということなのかもしれません。

他の企業でも、現場からの気づきを活用することによって有効な変化が起こせた事例を複数聞いています。上記の企業の事例は、人事的な工夫によるところも大きいと言えます。

テレワーク中に普段よりもコミュニケーションが難しくなったことから、直属の上司とのミーティング時間を取ることを制度化し、さらに社員の方々に不安がないかどうか、問題がないかどうか、普段と変わったことがないのかを全社的に集約した結果、事業に活用できる様々な知見が発見できたとのことでした。

前項で見た1~3とも、仕事の現場での細かい変化から見えてくることです。

一般的に「新規事業のトライ&エラーは常に現場で改善を繰り返すことが必要だ」といわれますが、まさに事業全体が新規事業だと捉えて、現場の知恵を吸い上げ、うまく生かしていくことがとても重要だと思います。

助っ人プロ人材のお問い合わせはこちらkeyboard_arrow_right

社員の主体性を引き出す

社員の主体性を引き出す

どのように現場の意見を引き出すかの第一歩は、まず意見を聞く仕組み作りが必要です。

情報を定期的に共有する仕組み作り、マネジメント層が意見を収集できるような場の設定は、まず必要なことだと思います。

小さな組織でも、こうした仕組みを作らないと意見が収集されなくなることはよくあります。

現場の意見を引き出すためには、ただ聞く・情報収集をするだけでは難しく、社員側にも主体性を持って行動してもらう必要性が高いといえます。

仕事に積極的な風土があって、はじめて有効な意見が出てくるものです。そのための方法は様々です。会社の内部の施策として、

  • 新しい意見を出すモチベーションに繋がるような賃金制度を導入する
  • 新しい提案を評価するような評価制度の工夫をする

といった工夫はおこなう効果が高く、ぜひ検討すべきことだと思います。

そういう制度導入とともに副業制度の導入をすることも、仕事への主体性を大きく引き出せる可能性があると思います。まさに、合致する制度なのではないかと思います。

助っ人プロ人材のお問い合わせはこちらkeyboard_arrow_right

副業制度によって力と気づきを引き出す

副業制度によって力と気づきを引き出す

最初に見た3点、

  • 生活行動や消費行動の変化とニーズの変化
  • 企業行動の変化
  • 企業規模を問わず新事業領域への進出のニーズが発生

これらに関連した変化に現場で気づくことは、日々の仕事で高い感性を働かせることが必要で、仕事に対して主体的であることが重要です。

副業制度とは、社員の方が社外で働くことを推進すること、他の企業で働いている方を内部で活用することですが、これを本当におこなおうとすると、社員の方の「自分の仕事の整理」が必要となります。

また、仕事として少しでも社外に出ることは大きな視点の獲得に繋がり、社外の人材の視点を導入することができるようにもなります。

変化に気づくためには、様々な角度から見る視点が必要であり、これは個人にとっても企業にとっても変わりません。そのためには、社外とのコミュニケーションを増やすことが必要です。

働き方でいえば、これはそのまま副業制度だと言えるのです。

いまの事業環境においては、全ての事業を新規事業であるかのように、細かい気づきを大切にして見直すことが必要であり、そのためにも副業制度の導入を考慮する時期であると言えるのではないかと思います。

プロの助っ人のお問い合わせはこちらkeyboard_arrow_right

関連記事

感染症対応とポストコロナ社会で企業にとって必要なこととは?組織の柔軟性の向上・複業化とイノベーション①

副業制度を創り活用するために④副業制度における社員の支援制度1

<こんな方におすすめです>

  • 経営課題にマッチしたプロ人材が見つからず、課題が前に進まない
  • ようやく見つけても、高額な年収がネックとなってしまう
  • いざ採用して、もしも期待値以下だったらどうしよう、と不安になる
  • ピンポイントな専門家を常時活用できるポジションの用意は難しい
  • そもそもどんな人材が必要なのかわからない

ハイスキルシェアリング「プロの助っ人」では、年収800万円を超える通常は雇用が難しいハイクラス人材を、必要な時、必要な分だけ20万円~業務委託で活用できる新しい人材活用の形をご提案しています。

人件費はできるだけコストカットしたい。

しかし現状の社内の戦力だけでは経営課題の解決は難しい。

そんなときに「ピンポイントで助っ人に力を借りる」活用が、成長企業を中心に始まっています。

このような経営課題でお悩みの企業様は、是非ハイスキルシェアリング「プロの助っ人」にご相談ください。

お問合せはこちら

大村昂太朗

大村昂太朗

この記事を監修した人 大村昂太朗 株式会社リアステージ プロシェアリング事業責任者兼プロテンマガジン編集長

2020/4の新卒配属時から一貫して総合人材支援会社、株式会社リアステージに従事。 1年目から新卒周りで事業の立ち上げと責任者を担い、2年目にインターン事業を立ち上げ。3年目のタイミングで新卒から副業領域にキャリアチェンジして、プロシェアリング事業の立ち上げ、責任者を務める。