by大村昂太朗
データアナリストは副業できる?働き方や事例を徹底解説
「データアナリストは、21世紀で最もセクシーな職業である。」
海外のビジネス誌の「ハーバード・ビジネス・レビュー」はデータアナリストという仕事をこのように表現しています。
データ分析による一つの発見が数億円の利益につながることもある、夢のある仕事です。
ですが、仕事内容が「データの収集、運用、分析」をするという性質上、クライアントの機密情報を扱う機会が多くなります。
この記事では、データアナリストの仕事を副業で行うことができるのか、需要や働き方までを徹底解説していきます。
- 顧客の大事な情報を扱うのにデータアナリストで副業できるの?
- 実際にデータアナリストの需要はある?
といった疑問を持った方々にこの記事がお役に立てればと思います。
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目次
データアナリストを取り巻く市場環境
データ至上主義時代におけるデータアナリストの意義
ビッグデータの活用によってビジネスも市場も社会も、その在り方が劇的に変わると言われています。
ビッグデータが注目されたきっかけは、アメリカのメジャーリーグベースボールです。
オークランド・アスレチックスが採用したデータ分析を使って少ない投資で両リーグで最高の勝率を記録したのです。
選手の年俸総額は最も高い球団のヤンキースと比較して3分の1だったといいます。
ビジネスについて企業は、
- 顧客の好みや価値観の多様化
- コンプライアンスへの対応
- コスト削減
など環境の変化への迅速な対応が求められます。
データ分析力こそが新しい価値を創出し、競争で優位に立てるようにする秘密兵器なのです。
そして、分析を行うための統計分析や機械学習、データマイニングの技術が使えるデータアナリストの需要が高まってきています。
データアナリストの人材が不足している理由
データアナリストは統計学に加え、プログラミングやマーケティングの知識、企業や官公庁などへのコンサルティング能力も必要になります。
ですが、それだけのスペックを持った人はおらず、分析を担当できる人材だけでも1000人程度しかいません。
人材が不足している理由は、大学や大学院で統計学などの専門分野を学ぶ学生が欧米に比べて圧倒的に少ないことが原因です。
日本において新しい分野で人材が不足するのはいつものことで、市場で普及して誰もが知るようになってからようやく腰をあげるのです。
実際に富士通やNECが自社でデータアナリストを養成し始めましたし、滋賀大学に続き横浜市立大学でもデータサイエンス学部が誕生したりと、ようやく動き始めましたが現状需要に人材の供給が追いついていません。
求人誌でのデータアナリストの求人は6倍に増え、2020年時点で約4万8千人不足すると言われています。
データアナリストを副業でこなす人が求められている
データアナリストの仕事はただでさえ人材不足のため、大きな需要があります。
冒頭でお伝えした通り、データアナリストの仕事に適した知識を持った人材の供給が教育体制の問題などから追いついていないことから人手不足だからです。
データアナリストを必要としている業界は様々です。飲食店の予約・顧客情報サービスのデータ・ログの解析からサービスの改善を提案したり、ソーシャルゲームの離脱率のデータ分析など、活用例は多岐に渡ります。
ですので、副業としてもデータアナリストの需要は高いと言えます。
企業のビッグデータは重要な資産だけど、副業でもできるの?
企業が持つ大切なデータを依頼するためとはいえ外部の人間に公開するというのはかなりリスクのあることです。
企業にとっては部外者であるフリーランスが副業で請け負うことなんてできるのかと思う方もいるかもしれません。
確かに、データアナリストの仕事は機密情報を扱います。
データ分析の知的財産権という観点からも秘密保持契約などきちんとした書類の契約を結ぶことになるでしょう。
しかし前提として、自社にデータアナリストが常駐している企業の方が稀です。
建設業や製造業などはデータアナリストをSIerなどにアウトソーシングしているのが実情です。
クライアントに対して常識的な対応が出来ていれば、副業でデータアナリストの仕事を行うことは全く問題ありません。
データアナリストでの働き方
同じデータアナリストを名乗っている人のなかでも、業務内容が全然違うというのはよくある話です。
新しい職業であるため、時代の流れとともに役割も少しずつ変わってくるのでしょうが、重要な役割を担う仕事であることは間違いありません。
データアナリストを募集する際の雇用形態は正社員よりもフリーランスのほうが多いということもあり、まずは副業でやるのがおすすめと言えます。
データアナリストの副業に必要なスキルと得られるスキル
データアナリストの働き方は大きく分けてコンサル型とエンジニア型に分かれ、求められるスキルやアウトプットが異なります。
以下で詳しく見ていきましょう。
コンサル型
コンサル型とは企業が抱える課題に対して、「どのようなデータを分析すべきか」という出発点から考える仕事です。
こちらは仮説を立てる能力が大事になります。
解決に向けた仮説を立てて膨大な規模のデータを解析し、具体的な解決案を提案するのです。
経営コンサルタントが経営者に近い位置にいるのに対してコンサル型のデータアナリストは現場に寄り添う形で具体的な指示を出します。
具体的にはコンサルティングファームやマーケティング会社で活躍しているデータアナリストのことを指します。
あらゆることに「なぜ?」と突き詰めていくような好奇心をはじめとして、下記のスキルが必須です。
- 複合的なデータ分析能力や論理的思考
- 異なる部署への折衝力
- マーケティングの知見
- SQL、R言語などのスキル
具体的にどういうことをするのか、さらに詳しく見ていきましょう。
■複合的なデータ抽出分析能力
ECサイトを例にすると、購入者の特性を調べるにあたってサイト内の行動履歴や購入の結果、購入した金額や何を買ったかなど、扱おうとすれば無限にデータが出てきます。
その中で、しっかりと仮説を立てて顧客の問題解決に繋がりそうなデータを抽出して分析する力が大事です。
■異なる部署への折衝力
データ分析を行う上で、システム部門とマーケティング部門では共有している知識などが違います。
きちんとわかりやすく伝えることができなければ部門ごとに齟齬が生まれてきてしまいます。
両部門の橋渡しをきちんとこなせる能力が、コンサル型には求められます。
エンジニア型
エンジニア型とはデータマイニングや機械学習を行った結果をもとに、ユーザーの行動特性といった一定の規則性を見出す仕事です。
ソーシャルゲーム会社やECサイトなど、消費者向けのサービスを行っている会社で活躍している人のことを指します。
エンジニア型には、Hadoop、MapReduce、統計解析、データマイニングなど、コンサル型に比べて専門的で読解力を必要とするようなスキルが重要視されています。
一見不規則で何の関連もなさそうな大量のデータから規則性を探し出すので、難解なパズルを黙々と解いていくような業務に夢中になれる人が向いています。
■流行り廃りのある技術よりも情報工学・数学系知識を身に付ける
これまではデータマイニングというと、マーケティングや金融分野というイメージでしたが、ECサイトやソーシャルゲーム、広告に至るまで様々な分野での活用が進んでいます。
現在はPythonやR、Hadoopを使って解析をしているものの、技術やツールには流行り廃りがあるもの。
本質的な知識を体系立てて勉強しておくことが大事です。
情報工学系であれば
- 自然言語処理
- 人工知能(AI)
数学系であれば
- 統計学
- 確率論
などの基礎文献を読み、きちんと知識を蓄えておきツールの日進月歩に耐えうる教養を身に着けておくことが必要です。
データアナリストの副業に関する求人事例
この章ではデータアナリストの副業としての働き方を見ていきましょう。
コンサル型の副業
コンサル型の求人は新規立ち上げサービスなどの高単価の案件が多いです。
週5勤務ですが、100万円以上と高単価の案件もあります。
下記はある企業の新規サービス立ち上げに関する募集要項です。
【必須スキル】
- 各種DBからデータを取得・分析、レポートの作成やデータを活用した課題解決の経験(業務経験3年以上)
- 関係各部署と連携して業務推進するコミュニケーション能力
【歓迎スキル】
- 統計解析や機械学習に関する専門的な知識およびビジネス経験
- RDBやAWSなどの知識およびビジネス経験
- コンサルティングファームや事業会社でのデータ分析のビジネス経験
- SQL、R、Pythonなどのツール(いずれかで可)を利用したデータ分析の経験
このように、基本的なデータ分析に加え、コミュニケーションスキルを求められます。
エンジニア型の副業
エンジニア型は、何よりもスキルを求められます。
例えば、大手DVDレンタル企業のマーケティング戦略・商品戦略のためのデータ分析案件の詳細を見てみましょう。
週4〜5日勤務で、単価は55万〜70万くらいです。。
【必須スキル】
- Tableauまたは同様のBIツールを用いたデータ可視化の経験
- SQLでのデータ分析経験
なので、スキルにマッチしていることが採用のポイントになります。
PHPやRubyなどの案件に比べて、相場は若干高い傾向にあります。
データアナリストの副業の注意点
他のエンジニア案件よりもマーケティングの知識が必要<
データアナリストとして副業する際に気を付けたいことをご紹介します。
時には多くの時間とコストを掛けて分析したアウトプットを、「もともとわかっていたことばかりだった」と評価されることもありえます。
データ分析をよりインパクトのある発見にすることができる能力は複合的なデータ分析や想像力などが多岐に渡りますが、その元となるのはマーケティング知識です。
マーケティングの基本を押さえたうえで現場の声を吸い上げて、データ分析から目からウロコが落ちるような結果を目指していきましょう。
まとめ
この記事ではデータアナリストの仕事は副業として成立するのかをご紹介してきました。
データアナリストはまだまだ新しい仕事のため、一般の求人に掲載されることはあまり多くありません。
専門性が高い分野であるので極めて採用が難しい分野とも言われています。
ですので、副業として仕事を探す際は、エージェント会社に依頼して探してもらうのが得策だと思います。
需要に供給が追いついておらず売り手市場であるため、フリーランスである程度実績を積むことが出来れば、企業側から直接オファーが届くことも可能な職種です。
データアナリストは業界や業種にとらわれない汎用性の高いスキルです。案件をたくさんこなして経験を積んでいきましょう。
ちなみに、弊社のサービス「プロの副業」では、データアナリストの副業案件を多数紹介しております。月1や週1から稼働可能な案件もございますので、ご興味ある方は是非とも下記リンクよりお気軽にご相談ください。
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