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インフルエンサー

by大村昂太朗 大村昂太朗

【副業インタビュー】人事採用コンサルタントWantedlyお兄ちゃん「副業は本業ありきの働き方」

【副業インタビュー】人事採用コンサルタントWantedlyお兄ちゃん「副業は本業ありきの働き方」のアイキャッチ

今回は『マツコ会議』や『週刊SPA』、『日経新聞』など様々なメディアでも注目を浴びる、フリー採用コンサルタントのWantedlyお兄ちゃんこと、小林さんにインタビューさせていただきました。

ディップ株式会社に入社後、新卒1年目で企業しながら10社もの副業を掛け持ちする小林さんの成功のコツとはいったい何なのでしょうか?

小林さん プロフィール画像

【小林さんプロフィール】

大学在学中、ディップ株式会社でインターンをしながらWantedlyを運用。その後新卒入社し、Wantedlyの運用と並行して10社もの副業を掛け持ち、2019年には起業も果たすメディアも注目の26歳。

インターン中に採用担当を経験

プロフク

まずは、小林さんの本業のお仕事について教えてください!

小林さん:次世代事業統括部というディップ社内の新規事業開発の部署にいて、その部署の採用担当をやっています。人事部の人事ではなくて新規事業開発の部署限定の採用担当・広報担当なので、ちょっと特殊な立ち位置なのかなと思います。
長期インターン生採用がメインの仕事で、新卒や中途採用も最近は少し担当するようになってきました。

プロフク

小林さんはインターンから入社されたんですよね。その頃からもう採用に携わっていたんですか?

小林さん:最初はWantedlyの運用をしながら長期インターンの採用面談をしていました。Wantedly経由で来てくれて僕のカジュアル面談が最初の接点になって、そこから選考に乗って入社してくれた同期も実は何人もいたりします。

プロフク

インターン生で採用に携わるってすごいですね!学生のころから、いまの小林さんの下地を形成していっているんですね。

副業のきっかけは「暇」

小林さんの写真1

プロフク

副業はどのようなことをされていますか?

小林さん:採用(広報)担当としての経験を活かして、Wantedlyの運用代行やプレスリリースを書いたりしてます。1ヶ月単位で契約していて、報酬は10万円~15万円ぐらいです

単発のお仕事も受けていて、たとえば1日勉強会をやるなら1万円とか2万円でやらせてもらっています。カメラマンと2人で行って相談に乗らせていただきつつ、社内でWantedlyなどに使う写真を何十枚も撮影して2万円とかです。

なので、ミニマム1万円~15万円ぐらいまででやってますね。

プロフク

なるほど。本業やりながらそれってめちゃめちゃ忙しくないですか?

小林さん:インターンのときから社員とほぼ同じ仕事を週3でやってて、それが入社して週5になると単純に時間が余って暇になっちゃったんです。

暇すぎてゆとりがあり過ぎるあまり体を壊したことがあって、それで忙しい方が性に合っているのかもと思い、もともと学生時代からやってはいたんですけど、新卒入社して数ヶ月経った7月に「もっと副業本格的にやるので仕事ください!」というのをFacebookとかに投稿しました。

プロフク

そんなことあるんですね!普通1年目で副業する心のゆとりってないじゃないですか。

小林さん:留年してインターンで1年やった経験があったのでできましたが、普通に新卒入社していたら1年目の7月から副業するのは難しかったかもしれません。

プロフク

それでも早いと思います!じゃあ今はめちゃくちゃ忙しいんですか?

小林さん:家とかでも土日関係なく本業副業の垣根もなく仕事しているので、トータルでは人よりも働いている時間は長いかもしれませんね。でも本業に関しては160時間を超えて残業するとかは絶対ないですね。

ディップのオフィスにいるのは毎日3~4時間なんです。基本はリモートで働いています。

プロフク

考え方からもう同世代とは違いますね。

小林さん:そうなんですかね?残業してまで働くメリットないなと思っていて。それだけ働いても、1・2年目だと給料も仕事内容も横一線だし、給料に見合う仕事は他の同期よりも短い時間でできるなっていう感覚があります。

それに僕は採用担当なので、夜でも土日でもフレキシブルに対応した方が求職者的にはありがたいのかなとも思います。

プロフク

正社員だけどフリーランスみたいな感じなんですね。同期の方はもちろん残業もしながら一生懸命働いてると思うんですけど、小林さんと何が違うんですか?

小林さん:単純な話、仕事内容が違いますね。例えば営業職だったら、夜に商談があったり接待があったりでどんどん拘束時間が増えて、時短は難しいですよね。仕事選びも重要になってくるのかなって思います。

お客さんを効率的に獲得してくる方法がすでに僕にあれば営業でもよかったんですよ。イチから開拓するとなると、どうしても大変になっちゃいますよね。未経験のことを仕事にすると、当たり前ですけど、人よりもできるようになるまでに必要な時間が長くなってしまうと思います。

プロフク

おっしゃるとおり。小林さんはディップさんでのインターン経験があったから、今の働き方でもいけるという計算があってそのまま入社したんですか?

小林さん:もともと個人事業主として学生を集めるイベントを企業から請け負って何年もやっていたので、知見も学生との繋がりもそのまま生かせる採用の仕事はかなりアドバンテージがある状態で話は早かったです。

プロフク

いかに経験を生かすかがキーポイントとなってくるんですね!

仕事は最低限のことだけをやる

  • プロフク

    小林さんは「Wantedlyお兄ちゃん」として相当有名なので、かなり稼いでるんじゃないかと勝手に想像しているんですが、実際にはどれくらい副業収入があるんですか?

  • 小林さんの写真2

小林さん:去年は半年間で200万~300万円ぐらいだったんですけど、今年は意図的にしぼったので1年間かけて同じぐらいです。

プロフク

どうしてしぼったんですか?(もったいない……)

小林さん:去年は最初だったので頑張ろうと思ってやったんですけど、実は去年の年末に友達と起業したのもあって途中から減らしました。インターンや新卒採用周りのところでエージェント業をやろうかなと思ってて。

プロフク

なるほど。どうして起業を考えたんですか?

小林さん:Wantedlyの運用代行とかも引き続きやるんですが、それを会社として組織立てた方がやりやすいなと思って始めました。あとエージェントをやろうと思った理由なんですけど、僕が今会ってる学生さんって実はWantedly経由じゃなくて私の個人Twitter経由で応募してくれた方がほとんどなんですよね。ということは僕個人の力だけで人を集められてるんだなって気付いたんです。

ってことは僕個人のタレントプールなわけで、ディップ以外にも紹介できるなって。だったら人材紹介しようと思ったんです。「小林に会うとどこかは紹介してくれる」っていう状況をつくりたいんですよね。

副業だとやっぱり10社とかが限界で数が少なくなってしまいます。僕に会いに来る人が増えればディップに興味を持ってくれてそこから採用できる人数も増えるじゃないですか。紹介先の手札は増えた方が、もっと多様な学生さんと会えるかなと思っています。

プロフク

自分の価値を上げるところに興味があるってことですか?

小林さん:そうですね。その方がいろいろと生きやすくなって楽になるので。

プロフク

早くからそういう構想を考えてたんですか?一般的には、新卒1~3年目くらいまでってヒーヒーいってる時期だと思うんですけど。

小林さん:それでいうと、僕は全然仕事をしている感覚じゃないんですよね。好き勝手Twitterでつぶやいて、学生さんと会って、たまにWantedlyの記事を書いているだけなので、あまり仕事って感覚がありません。だから特別すごく時間かける必要もないんですよね。

プロフク

基本的には会社の要求水準を満たしてればOKということですよね。

小林さん:本当にやらなきゃいけないのはこの部署の採用だけなので、要求量が増えるなら、その分やっぱりお給料を増やしてほしいですよね(笑)

プロフク

会社的には小林さんっていう集客力の高い人がいるわけですから、利用しない手はないですよね。

小林さん:そうですね。なので僕も会社を利用させてもらうって感じですよね。例えば、記事コンテンツを実際につくる手を動かすところはほとんどやりません。

人件費は会社が出してくれるので、インターン生を雇って僕はディレクターって感じになります。うまく人事も巻き込んで、お互い協力している感じです。

プロフク

Win-Winの関係で仕事できればどちらにとっても良いですよね!ご自分の価値を上げていって、最終的な目標ってあるんですか?

小林さん:これは学生時代から変わらないんですけど、ずっとわがままに生きていきたいですね。今まで「やりたくないことは絶対しない」という生き方を実践してきたんですけど、できる限りそれを継続していきます。

やりたいことしかやらない、わがままにやろうと思うと、結局成果を出し続けるしかないので自分を高め続ける必要が他の人よりもあると思うんですよね。成果も出さないでわがままだったら、ヤバい人になっちゃうので。

だからどうしたらいかに楽できるかを常にめちゃくちゃ考えて、企業も仕事も選ぶようになりました。

プロフク

ものすごく人生を見通しての戦略みたいなのがあるんですね。

最初はストックできるものから

小林さんの写真3

プロフク

これから副業をやってみたい、興味ある人に相談される場面は多いと思うんですが、どんなアドバイスをしていますか?

小林さん:たくさん相談されますね。「副業を始めたい若手社会人に向けてアドバイスをお願いします」とかよく聞かれるんですけど、これまで普通の考えでやって来た人がいきなり副業をやるのは難しいと思うんです。

未経験で新卒で入ったならそれはもう今更仕方ないので、成果を出せるようになるまで本業をやるしかないと思います。短期的には稼げるかもしれないですが中長期的には微妙だと思うので、無理に副業とかやらない方が結果的に良いと思います。

プロフク

まずは本業優先ってことですね。

小林さん:時間に余裕があるなら、負担をかけずに簡単に始められるものが良いと思います。動画や記事などのストックされるものなら、うまく時間を捻出してやると良いんじゃないでしょうか。

例えば、未経験でWebマーケティングの部署に入って、最初の段階で副業するのは無理だと思うんですよ。でも、その学びはTwitterやnoteに書けるじゃないですか。

そういうのでフォロワーを増やしつつ、本業に余裕が出てきたら育ててきたTwitterをうまく使って仕事を取って資産をつくったりするべきでしょうね。いきなりは難しいので、土台をつくりつつ本業をする感じですかね。

プロフク

土台をつくるっていうのは、能力的な得意分野をつくるっていうのも含まれるんですか?

小林さん:そうですね。基本、本業を横展開したほうが良いと思います。まずは本業で培ったことを発信したりすることですね。副業はあくまで副業なので、あまり入れ込まない方がいいと思います。

プロフク

自分がそうやって選択できるのも重要ってことですね。

小林さん:精神的に余裕を持っていた方がいいと思います。だから生活水準を上げない方がいいですね。

例えば、始めて半年間で1年分稼いだからっていいとこ引っ越しちゃうと、その分ずっと働かなきゃいけなくなるじゃないですか。

よっぽど安定すればべつですけど、やはり本業で安定したお給料がもらえるようになってからやった方がいいですよね。副業の収入ありきでいろいろやり始めるとかえって縛られることになってしまうので。

プロフク

そこではまって動けなくなる人、多いですよね。

副業は経験としてやるべき

プロフク

これからは一般的に副業はやるべきだと思いますか?

小林さん:やるべきだと思います。少なくとも社内副業とかはした方がいいんじゃないですかね。お金にならなくても経験として良いと思うので。副業でなくても、社内副業でも異動でもいいんです。

社内副業・異動・兼務・転職・独立しかなかったのが、今は社外の仕事もするっていうこともできるようになったので、自分が一番合うと思うものをやればいいと思います。

プロフク

必要なのは、能力を伸ばす・収入を増やす、あとはリスクヘッジですか?

小林さん:人によって違いますよね。将来的に本業だけじゃ危ないと思うならリスクヘッジでやった方がいいと思いますし、単純に今お金が欲しのなら副業した方がいいと思いますし、価値観次第だと思います。

プロフク

なるほど。自分の状況によってやり方も変えていけばいいんですね。

常に学生の声にアンテナを張る

プロフク

チェックしてる副業系インフルエンサーはいますか?

小林さん:いません。僕がチェックするとしたら人事ですね。採用系のことをしてる人で、僕がもっとうまく採用できるようになるために役立つような情報を発信している人は、常にチェックしています。

プロフク

なるほど。情報収集はどこでされてるんですか?

小林さん:TwitterとFacebookです。学生や人事、経営者などが拡散しているものを読みます。面白い人と繋がっておけばその人たちが面白いと思った記事とかを拡散してくれるじゃないですか。

学生をフォローしてるのは、どういう考え方を持ってるのか知りたいからです。僕のときとは全然違うので、就活方法やキャリアについての考え方みたいなものが知りたいんですよね。

全然フォロワーがいない人でもめちゃめちゃ学生はフォローしますよ。

プロフク

そうやってリアルな学生の悩みに寄り添っていってるからこそ、的確なアドバイスができるんですね。

小林さん:今ではLINEでも就活相談や転職相談を受けているので、相談などあれば是非連絡してほしいですね。

プロフク

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大村昂太朗

大村昂太朗

この記事を監修した人 大村昂太朗 株式会社リアステージ プロシェアリング事業責任者兼プロテンマガジン編集長

2020/4の新卒配属時から一貫して総合人材支援会社、株式会社リアステージに従事。 1年目から新卒周りで事業の立ち上げと責任者を担い、2年目にインターン事業を立ち上げ。3年目のタイミングで新卒から副業領域にキャリアチェンジして、プロシェアリング事業の立ち上げ、責任者を務める。