by大村昂太朗
コミュニケーションデザイナーになりたい!副業やアルバイトの求人はあるの?
企業は自社を知ってもらい顧客を獲得するために、様々な手法で広告を出したり、PRを行ったりします。
総務省の「平成29年版 情報通信白書」によれば日本のスマートフォン世帯普及率は94.7%で、テレビや新聞などのマスメディアだけではなく、大企業のSNS広告も頻繁に見かけるようになりました。
情報通信端末の世帯保有率の推移(出典)総務省「通信利用動向調査」
広告/PRの手段が多岐にわたるようになってきた背景には、IT/ITC化で消費者が情報を得る手段が増えたことだけでなく、企業が「コミュニケーションデザイン」の視点を持って広告を考えるように変化してきたことも要因と考えられます。
この記事では、時代の変化とともにニーズの増すコミュニケーションデザインという視点の概要から企業の中での働き方や仕事内容、年収イメージまでに合わせて、副業やアルバイトでの働き方を解説します。
目次
コミュニケーションデザインとは?
コミュニケーションデザインと聞くと、商品パッケージのデザイナーのような、デザイン関係の仕事をイメージするかもしれません。しかし、本来の意味でのコミュニケーションデザインは、デザイン関係というより、企業が何かを売るためのマーケティングの分野に近い意味があります。
企業に求められるコミュニケーションデザインとは、企業が「顧客との繋がりをより良いものにするための手段を考えること」と言えます。ここでいうコミュニケーションとは、意思の疎通という意味に近く、顧客との繋がりの中で足りない部分への企業からの働きかけだと考えられます。
また、コミュニケーションデザインにおけるデザインには、問題を解決するアイデアを生み出すという意味が含まれています。企業が何かを売りたい時、CMを流す・価格を下げるなどの手段の他にも、顧客との繋がりの中に内在する問題を解決して提供するという方法もあるでしょう。
コミュニケーションデザインの成功事例を紹介します。
ある地方デパートでは、百貨店の閉店ニュースが相次ぐ中、末永く愛されるデパートになりたいという目標を掲げていました。そのために顧客に満足してもらえる接客を徹底することを決め、人材育成や、企画コンペの実施など、様々な施策で従業員の意識改革に取り組みました。その結果、デパートにやって来る顧客とのコミュニケーションが改善され、集客増加に繋がったという事例です。
顧客とのコミュニケーションをどのようにデザインするか考えるにあたり、中心となるのが企業の目標です。まず顧客に何が伝わっていないのかを考え、企業に足りない顧客への働きかけを明確にします。その後、何を実施してどのように顧客と関係を持つのが最適なのか企画を行い、実践することで目標達成を目指します。
企業が販売活動を行う上で、キャンペーンやCMをどのように出すかという大衆に向けたPR方法と違い、ターゲットである顧客を絞ってどこでどのようにコミュニケーションをとれば顧客との繋がりを深くできるか考えるマーケティングを、コミュニケーションデザインと呼びます。より良いコミュニケーションの場を作り出すことが目的であり、それによって新たな宣伝方法が生まれることもあるでしょう。
コミュニケーションデザイナーの仕事内容、年収、働き方
仕事内容、働き方
本来の意味でのコミュニケーションデザインとは、人と人とのより良い繋がりを築くための方法を作ることです。企業が何かを販売したり契約したりするために、顧客との課題を解決する形を作っていく仕事をコミュニケーションデザイナーと言います。しかし、一言でコミュニケーションデザイナーといっても、企業の中のコミュニケーションデザイナーには様々な仕事内容があります。
具体的に、サントリーのコミュニケーションデザイン部 では、新発売のドリンクを知ってもらうため、マスメディアでの広告だけでは認知してもらえない層に向けて、ソーシャルメディアなど他のメディアでの広告を企画製作しています。
こちらはコミュニケーションデザイナーの中でも、主に広告制作の仕事に近いかもしれません。顧客とのコミュニケーションを改善する方法は様々なものがありますが、現在注目されている企業の中のコミュニケーションデザイナーの仕事は、インスタグラムなどのソーシャルメディア(SNS)を活用するものが増えています。
またオンラインコミュニケーションの基本としてもちろんホームページもありますので、これの改善・改修ディレクションを行うなど、Webディレクターのような性格も求められます。
その他に、デザイナーの要素が強いコミュニケーションデザイナーの仕事では、チラシやロゴなどの作成スキルを学んだデザイン学校出身のデザイナーが配置されている場合もあります。その場合も、チラシを制作するスキルだけではなく、企業の顧客とのコミュニケーションに足りない部分を、新しいアイデアやデザインを使って解決する力が必要になってきます。
実際の求人では、ブランディングやPRプランニング、デジタルマーケティング、SNS、クリエイティブ、また担当するのが自社の領域であれば広報など、幅広い領域をカバーして各部署と連携できる能力が求められています。ブランディングやPR戦略を立案し、コミュニケーションを作り上げていく責任を負った重要なポジションです。
【具体的な職域・能力例】
- マーケティング(コミュニケーション、ファンマーケティング、ブランディング、リサーチなど)
- デジタルマーケティング(CRM、SEO、プロモーション企画、コンテンツマーケティング運用など)
- SNS運用・管理(Twitter、Facebook、Instagramなど)
- プレスリリース
- メディアリレーション(取材対応、キュレーター/ブロガー/アンバサダー関係構築など)
年収
まだ新しい職業なので統計的なデータは多くありませんが、最新の求人では、コミュニケーションデザイナーの年収は400~800万円ほど。
クリエイティブ業界に詳しい方なら「コミュニケーションデザイン」といえば佐藤可士和氏などを思い浮かべるケースが多いため、コミュニケーションデザイナーという名前からすると高収入なイメージがありますが、これはあくまでもブランディングとクリエイティブで突き抜けているためで、独立して事業を起こされています。
企業に所属して先述の仕事内容からもわかるとおり、コミュニケーションデザイナーはデザイナーやマーケター、あるいはPRのハイブリッド型、ないしはより戦略的なポジションと言えますので、もちろんその企業の年収レンジやご本人の能力次第ではありますが、平均年収は彼らと比べてやや高くなる傾向にあります。
副業でコミュニケーションデザイナーをする方法
SNSを普段から利用されている方は、SNSを使ったコミュニケーションデザイナーを副業にすることを考える人もいるかもしれません。
経験則も大切ではありますが、実際に企業のコミュニケーションデザインを請負う場合、SNSや顧客情報などから得られる膨大なデータから、客観的で論理的な分析をする必要があります。
思いつきだけではなく、まずは分析を通して、ターゲットの顧客はどんな人なのか、何を伝えればいいのか、どのようにすれば伝わるのか考えていきます。そこから、様々なコミュニケーションの中でも最適な方法を考え 、クライアントに貢献していくことが求められます。自分の経験を活かし、またそこに頼りすぎず、データから導き出された答えに基づいて最適な方法をとることで、企業は顧客とより良い関係を築いていけると考えて良いでしょう。
副業でコミュニケーションデザイナーになるには、人と情報、人と企業、人と人との繋がりを考え、自分の勘に頼りすぎることなく、データを読み取ることが必要になると言えそうです。また、コミュニケーションデザイナーにも様々な仕事内容があるため、自分が仕事として請け負える範囲と、採用側の求める仕事内容を事前にしっかり把握しておくと良いでしょう。
アルバイトでコミュニケーションデザイナーの求人はある?
コミュニケーションデザイナーのアルバイトは、時期によって求人はあるかもしれませんが、基本的には正社員としての募集しかありません。企業の売り上げを大きく左右する重要な仕事なので、本業の正社員として働く人として求められるのが一般的です。
やる気があってアルバイトとしてコミュニケーションデザインの仕事に取り組んでみたい場合は、正社員の選考がある企業へ問い合わせてみましょう。特に、広告もしくはPR業界での業務経験が有る方は、アルバイトであっても企業が必要としてくれることもあるかもしれません。
また、特定の業種でのコミュニケーションデザイナーとしての経験や実績がある方なら、アルバイトという形態を越えて、業務委託やコンサルとして関わって欲しいとリクエストされる可能性も十分にあり得ます。経験がある方は、本業・副業という垣根を越えて、活躍できる可能性があると考えて良いでしょう。
コミュニケーションデザイナーを目指すためには?
求められる人材像としては、まず広報、PR、マーケティング、コミュニケーションデザインいずれかの経験は必須となります。
またデジタル時代の現代においてWebでのコミュニケーションを設計できることは必須になりますので、Webへのアンテナが張られていることはもちろんのこと、SNSの運用能力も求められるでしょう。その証明として、企業アカウントでも個人アカウントでも運用経験を持ち、数千、数万人のフォロワーを作っていった実績が欲しいところです。またどのような手段を用いるにせよコンテンツ企画力や制作力も必須と言えるでしょう。これに加えて企業広報の設計経験やマーケティングに関する知見があると、高い評価となり得ます。
とはいえ、ここまで見てきた能力や仕事内容を担当している人が必ずしも「コミュニケーションデザイナー」という肩書きで働いているとは限りません。この記事では総称して「コミュニケーションデザイナー」と呼んでいますが、とても新しい職業名のため、「広報」や「PR」、またはデザイナー寄りだと「クリエイティブディレクター」という職種の人たちがコミュニケーションデザインを担っている場合が多いのが現状です。
興味がある場合は、是非とも転職エージェントに相談してみることをオススメします。募集されているポジションの名前が何であれ、コミュニケーションデザインを担当する職の紹介を得ることができるでしょう。
弊社サービス「プロの副業」では、コミュニケーションデザインに関係する仕事の紹介を行っております。経験豊富なプロのコンサルタントが皆様のキャリアアップを全力でサポートいたしますので、ご興味のある方は下記リンクより是非ともご相談ください。
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まとめ
情報が溢れる現代の情報化社会では、企業が顧客に伝えたいことが伝わりづらくなっているという側面があります。
顧客が自ら製品やサービスの情報をインターネットなどで集めることができるようになった社会で、企業から顧客に向けてコミュニケーションを取る方法を生み出していくのがコミュニケーションデザイナーであることがわかりました。コミュニケーションデザイナーは、情報化社会の現代にぴったりの新しい職業ですね。
顧客とより良い関係を築くためのコミュニケーションはどうやったら取れるのか、無限の可能性の中から、データをもとに客観的に分析する必要があります。分析する中でも、顧客の立場に立つことで、最適なコミュニケーションが見つかっていくことは、仕事のやりがいでもあると思います。
顧客の立場に立って、自分のアイデアを活かして活躍したい方はぜひコミュニケーションデザイナーを目指してみてください。
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