by大村昂太朗
人生に必要なお金と4種類の出費とは?ライフイベント別に解説
人生設計において生涯年収と生涯支出を把握することは大切です。
特に人生の終盤に活躍する年金の支払いや生命保険などへの加入は重要です。それ以外にも、医療費や50代・60代で直面する親の葬儀にも備えておかなければなりません。
ここでは、人生に必要なお金と4種類の出費について解説します。
目次
会社員人生で稼げる生涯年収と4種類の出費
人生設計をするにあたって、重要になってくるのが生涯収入です。会社員は一生でどのぐらいのお金を稼ぐのでしょうか。
「ユースフル労働統計2017 ―労働統計加工指標集―/生涯賃金など生涯に関する指標」によると、新卒で入社して60歳で定年を迎える人が得られる生涯賃金は、大学・大学院卒の男性で平均2億7,000万円、女性で平均2億1,670万円です。
そして、生涯年収から確実に支払われる出費として、給料から天引きされる年金と健康保険があります。さらに、万が一の病気に対する医療費や親の葬儀費用も大きな出費になることがあります。
このように、人生設計を立てる際には人生で必要なお金について確認する必要があります。そこで、会社員が支払っている4種類の出費について、どれくらいかかるのか確認していきましょう。
自分と家族を守ってくれる保険への出費
保険は、いざという時に自分と家族を守ってくれる心強い味方です。ここでは多くの会社員が加入している健康保険と生命保険について解説します。
生命保険
会社員として働く方の中には、入院時の費用や死亡時の補償が受けられる生命保険に加入している方も多いと思います。生命保険の支払い額は、年平均で19.7万円(生命保険文化センター/平成28年度「生活保障に関する調査」)で、1ヶ月あたり1.64万円ほどを支払っている計算になります。
22歳から60歳まで毎月同じ金額の保険料を支払ったとすると、約750万円のお金が出費として計上されます。ただし、生命保険は商品を提供している企業や加入する年代によって保障内容や支払い金額が変化するため、あくまで目安の金額としてご覧ください。
健康保険
健康保険は怪我や病気、出産などの際に保険金を給付してくれます。会社員は、健康保険にどれくらいの金額を支払っているのでしょうか?
まず、保険料は月給に税率をかけて算出されます。ただし、協会けんぽ(中小企業が加入する)では住んでいる地域によって税率が変わる仕組みをとっています。
ここでは東京都を例に、健康保険料の支払い額を計算してみます。月給を35万円、ボーナスが年2回の支給で75万円とします。すると、1ヶ月に支払う保険料は約1万8,000円で、1年間で21万6,000円の出費になります。これにボーナス分の支払いを足すと、1年で支払う健康保険料は約25万円と計算できます。
仮に同じ金額で22歳から60歳の定年まで働いた場合、健康保険料の支払いだけで約950万円の出費となります。また、この金額は40歳未満の方を対象とした税率から概算として算出しているため、少し安めの金額になっています。正確には40歳から65歳以下で税率が上がるため、支払い額は950万円よりも高くなります。
このように月々の支払いの負担はそこまで大きくありませんが、生活を圧迫しないように保険の内容を吟味し、家族構成や年代に合わせたプランを選ぶことが大切です。
特に家族を持ちはじめる20代後半から30代は、家族の生活費や住宅ローン、教育費などの支払いも増えてくるため、保険の内容と保険料の見極めが大切です。他にも火災保険や自動車保険、医療保険などがあります。
いざという時に必要な医療への出費
もしも事故や病気で入院した場合、どの程度のお金が必要になるのでしょうか。
入院した経験がある人を対象にした調査(生命保険文化センター:平成28年度「生活保障に関する調査」・直近の入院時の自己負担費用)では、入院したときに支払う自己負担額は平均で22.1万円でした。
全体の内訳は10万円〜20万円未満の方が39.3%、5万円〜10万円未満の方が17.5%、20万円〜30万と30万円〜50万円未満の方が13.1%、5万円未満が7.6%で、データを見ると10万円以下の割合は3割にも及んでいません。また、入院した方の6割以上が10万円〜50万円程度を自己負担で支払っています。保険に加入していない方はさらに高額になる可能性もあります。
また、入院の平均日数は19.1日でした(生命保険文化センター:平成28年度「生活保障に関する調査」・直近の入院時の入院日数より)。全体の割合は5日〜7日が25.4%、続いて8日〜14日で25.1%、15日〜30日でも19.5%と高く、5日未満は17.5%、1ヶ月を超える31日〜60日で6.6%でした。
つまり、一度入院すると5日〜30日の間は働けなくなることを想定する必要があります。入院をしている間は給料が支払われなかったり、支給額が少なかったりするため生活が苦しくなる可能性があります。
ここで紹介した出費は、あくまで入院のみの出費です。退院した後の通院費用や薬などを考えるとさらに高額の出費になるかもしれません。他にも予防歯科や子供の予防接種、定期検診、健康診断など、医療費は人生において大きな出費のひとつと言えます。補助金や保険を利用して医療費を抑える努力をするようにしましょう。
老後の生活を守ってくれる年金への出費
年金は老後の生活を守ってくれる保険制度です。ここでは厚生年金について解説します。会社に勤めている方は厚生年金に加入し、60歳まで保険料を支払います。
厚生年金の特徴は、支払額の半分を会社が負担してくれる点です。それでも給料とボーナスの支給額に応じて保険料が異なるため、給料が増えるにつれて支払う保険料の額も高くなります。
厚生年金にかかる保険料の支払いについて、平成28年度の給料とボーナスの平均から1年間に支払う金額を計算しました(給料:平成28年分民間給与実態統計調査結果/ボーナス:平成28年毎月勤労統計調査・事業所の規模が5人以上より)。
厚生年金の対象となる月給を平均で約35万円とすると、保険料の支払額は3万1,000円です。つまり、1年間で約37万円を支払う計算です。これに平均ボーナス(年2回分)に対する支払い額5万6,000円を加えると、合計額は約43万円です。
大学卒業から60歳まで働いたとすると、1,600万円以上の金額を厚生年金の掛け金として支払うことになります。
他にも日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する国民年金、公務員や私立学校教職員などが加入する共済年金、私的年金などがあり、支払う金額は変わります。
これまでの感謝を添える親の葬儀への出費
50代を過ぎると、親の葬儀を経験する方が増えてきます。一般的な葬儀費用の相場は100万円〜200万円ほどで、このほかにお布施代として10 〜25万円ほどがかかります。
葬儀を家族だけで行う場合は40万円程度で葬儀を執り行うことも可能です。家族葬では、お通夜・告別式の会場代がかからず、参列者に振る舞う食事・会葬礼品など出費もありません。遺族や親族が納得するのであれば、一般的な葬儀よりも抑えた価格で葬儀を行えます。
とはいえ、60万円ほどのお金は簡単に用意することは難しいので、50代や60代を迎えるころまでには、親の葬儀費用を確保しておくことが大切です。
まとめ
人生で得られるお金や、月々の保険料、突然訪れる出費について取り上げました。会社に勤める方は、人生設計をするためにも生涯収入や給料から天引きされている保険料をしっかりと確かめておきましょう。
また、日頃から貯金や投資、保険などを利用して、万が一の出費に備えるとよいでしょう。
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