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プロ人材

by大村昂太朗 大村昂太朗

【副業プロ人材インタビュー】財務コンサルタント小瀬友輝氏「引出し増が最大のメリット」

プロの副業人材:財務コンサルタント小瀬友輝さん1

現在フリーランスで4社に関わっている小瀬友輝さんは、出資して役員を務める企業もある注目の若手パラレルワーカーです。年収額は推して知るべし。商社での経験から財務、経営企画、調達スキルをもって活動されています。

「プロの副業」を通じて契約した株式会社ビーボ(以下、「Bbo」)社での仕事内容を中心に伺いました。

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財務コンサルティングの副業(パラレルワーク)という働き方

プロの副業人材:財務コンサルタント小瀬友輝さん1

ーー小瀬さんが複数社で働き始めたのはどういうきっかけですか?

2年前に、専門商社を辞めてからです。最初は友人の会社を手伝っていたのですが、財務経理の仕事はよほど大きい企業や株式公開の準備中などでなければ週5のフルタイムでは必要なくて、週1~2回の出社だけで済んでいたので、その空き時間を利用し始めました。

知人から紹介していただいたり通訳の仕事や海外からのビジネスマンのアテンドを受けたり、幅広く仕事を受けていたのですが、最近は経営企画とか財務系の仕事が増えて安定しています。

ーー「プロの副業」はどうやって知ったのですか?

知人の紹介だけでは限界があると感じていました。そう思っているときに「プロの副業」を紹介していただき辿り着きました。既に仕事を2社受けていたのでフルコミットは難しいですが、まだまだ身体が空いているというのと、ベンチャー企業で財務や上場準備のニーズが高まっていると聞いていました。一方でIPOや財務の課題があっても企業が求める経験がある求職者は市場に多くなく、相対的に年収がすごく高くなってしまいます。また上場前と上場後でも求めるものは変わってくるので、フェーズにあった人材が急には取れないという事情があるようです。

ーーそこで正社員以外のニーズがあるという事ですね。

そうだと思っています。例えばある程度企業規模が大きくなってくると数字を月が閉まってすぐに閉めないといけない、予算と実績の管理など色々課題が出てくるので、必要になると思います。一方でそれはピンポイントなことなので、継続的には必要ありません。困ったことが出てきたときにお話をいただけて仕事をする、というスタイルだと思っています。

ーー副業として入る場合は、どの様なスケジュールで入るのでしょうか?

基本的に、週1回は必ず入るようにしています。Bboに来るときはフルタイムで来ています。9時半から18時半まで、月4回ですね。半日ずつ週2回になることもありますね。

ーーBboでは具体的にどのような仕事をしているんですか?

6か月の契約で、決算の数字が明細とかも含めて細かく残っていたので、最初はそこから分析して売り上げや経費の予測を立てていました。初めて決算書を見た時には優秀すぎて「仕事あるのかな?」と思いましたが、課題も幾つかいただいたので、改善するためにどういったアプローチをしてやっていきましょうとアドバイスをしながら色々な部署のマネージャーの方と打ち合わせをして、提案をして動かすという感じですね。Bboは社長の思いも強い会社で、社員に制限を加えるようなルールを設けない会社です。私がやっている仕事は、今自由にやっていることをある程度制限しないといけないので、その辺は難しいですね。とはいえ私も半年で結果を出さないといけないので、結構パワープレイを使います。場合によっては社長に直接言って。

ーー報酬が高額になるイメージがありますが、実際のところは?

詳細は言えませんが、大手の財務コンサルティングの会社と比べると割安で契約させていただいています。私の側も結果を出さなければ仕事がなくなりますし、常にそのリスクを負いながらやっています。いつもプレッシャーを感じていますね。

プロの副業人材:財務コンサルタント小瀬友輝さん2

ーー6か月間のゴールなどは決まっているのでしょうか?

一応ゴールはあります。予算と実績の管理の精緻化に、経理のフローを円滑にすること。あとはいま非常に会社として売り上げが立っているので、これが永劫的に続くようにシステム化することですね。

ーー1週間の中でも日々違う所に入っていて、4社別々の管理をするのは大変じゃないですか?

スケジュールの管理が一番難しいですね。コンサルティングの難しいところは、パッケージ化して全てに適用することができなくて、全て個別に行わなければならないところです。稼働日イコール仕事をしている日ではないので、「出勤」は週4日しかしていなくても、例えばある会社の課題にどうやって取り組もうかと考えていると、実質毎日仕事になっていることもあります。それに時期によっては、ある会社で凄く仕事が増えることもありますからね。例えばいま丁度BBOが決算期で、来年度の予算も策定しないといけない時期です。各会社の年度末は極力空けておくようにしていますね。

ーーどのクライアントに対しても結果を出さないといけない、厳しい世界ですよね。

クライアントに迷惑をかけるだけじゃなくて、紹介してくれた方やサービスの顔を潰すことにもなりますし、私も仕事が来なくなりますし。仕事が立て込んでくると胃が痛くなります(笑)。

その点、仕事を紹介して終わりではなくて、サポートしてもらえるのはありがたいですね。

Bboでの最初も、社長だけじゃなく一人でやっている経理の方との相性が大事だという事で顔合わせも組んでいただきましたし、出勤したら報告したり、「順調ですか」とかコミュニケーション取ってもらっています。クライアントに対して直接言いづらいことなら、担当者に言って担当者から言ってもらうという事もありますし、その逆もありますね。

ーー小瀬さんは、間にサービスが入った方がやりやすいですか?従来は直接契約してたんですよね。

担当者は間に入って取り持ってくれてるので、すごく助かっています。業務委託なので、やはり内容が少し変わってくるといったことも出てくると思うんです。その辺りは、やはり直接だと言いづらいこともあると思うので、間に人がいるというのはお互いにメリットがあることだと思います。

ーープロの副業を通しての契約は今回が初めてだと思いますが、また別会社の契約を探す時もプロの副業を利用したいと思いますか?

実は、もう1社くらい時間を作れるので、もう1社紹介して欲しいと既に伝えています。ただ案件のバランスで9月までは少し忙しいので、10月以降で。

ーー次回以降のお仕事を受けるにあたって、小瀬さんの中で最低価格は決まっていますか?

業務やゴールによります。最近よく依頼を受けるのは上場直前前期とか上場した後のIRといった時期の会社さんからお話をいただくことが多いのですが、その責任も大きいです。そのあたりを考えながら契約形態や金額を決めていくことが多いです。だから間に入ってくれるサービスがあるのはありがたいですね。そこの分の交渉はしなくて済むので。

ーー最後に、スポットで複数の会社に入るからこそのメリットと、正社員ではないことのデメリットは何かありますか?

デメリットはベンチャー企業などでは人手がいないことが多く、また数字も残っていないことが多いので、キャッチアップするのにとても時間がかかりますし、自分で行わないといけないこともたくさんあります。一方で最大のメリットは、引き出しが増えることだと思います。いろいろな業種の会社と契約してきているので、お付き合いする会社の数だけ発見があり、その発見を別の会社で取り入れてみるといったこともできるので。

ーー小瀬さん、ありがとうございました!

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大村昂太朗

大村昂太朗

この記事を監修した人 大村昂太朗 株式会社リアステージ プロシェアリング事業責任者兼プロテンマガジン編集長

2020/4の新卒配属時から一貫して総合人材支援会社、株式会社リアステージに従事。 1年目から新卒周りで事業の立ち上げと責任者を担い、2年目にインターン事業を立ち上げ。3年目のタイミングで新卒から副業領域にキャリアチェンジして、プロシェアリング事業の立ち上げ、責任者を務める。