by大村昂太朗
広報・PRのフリーランスで成功できる働き方とは?具体的な業務・収入も解説
広報・PR業界全体の売上高は今や1,000億を超え、今後もさらなる売上げが予想されます。しかし一方で人材不足が指摘され、広報・PRのフリーランスの需要も高くなっています。
ここでは、フリーランスの広報・PRの具体的な業務や得られるもの、具体的な収入、キャリアアップへの流れが理解できるように解説します。
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目次
広報・PRフリーランスのニーズと求人欲が高まっている
会社の顔ともいえる広報・PR分野。ここでは社員ではない広報・PRフリーランスのニーズと求人が高まっている現実をみていきましょう。
広報・PRをフリーランスに任せる企業が増えている
公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会の2020年の調査によると、PR業界全体の2020年度の売上高は推計1,111億円。コロナ禍による各社の業績への影響は顕著に現れ、2018年度の調査結果に比べ179億円の減額となり、調査開始日以来初の減額となりました。しかしながら、広報・PRの重要性を認識する動きは年々高まっており、今後もさらなる売上が見込まれています。
その一方で、今後の重点課題として「人材育成と確保」を挙げた企業が最も多く、70%以上の回答が得られたことからも、人材不足の実態が浮き彫りとなりました。
広報・PR業界全体にとっては緊急課題であるにも関わらず、2021年春時点の予定採用人数が0〜1人と回答した企業が多かったことからも、広報・PRを外部スタッフやフリーランスに任せる企業の増加も想像できるでしょう。
フリーランスにアウトソーシングするメリットは?
ずばり企業側のメリットは、コスト削減と広報・PRフリーランスの経験値、そして即戦力です。一般的に正社員採用に関わる費用は採用費や教育費、研修費を含め年間で相当な金額です。
しかし、広報・PR業で採用した社員が確実に戦力になるか、と言われれば「大丈夫です!」とは断言できないのが事実。そのため企業のリスクは大きいのです。
一方で、広報・PRのフリーランスであれば、さまざまな依頼に対応した経験値は正社員とは比べものにならないくらいに高いので、即戦力としても期待できます。
企業としても正社員を育成することに比べれば広報・PRフリーランスに依頼した方が合理的なのです。
フリーランス広報・PRに必要なもの、得られるもの
広報・PRのフリーランスだからこそ必要なスキルと意識、またフリーランスだからこそ得られるものがあります。ここでは正社員と比較しながらみていきましょう。
必要なスキルと意識
広報・PR業では、日常的な業務としてプレスリリースを作成します。日々、非常に多くのプレスリリースが発信されている中で、発信力のある媒体や多くの人の目に留まる効果的なプレスリリースを作成することは、決して簡単なことではありません。企業として公式な文章として外部に発信するという責任感もあります。
商品やサービスについての魅力を伝えることはもちろん、ニュースとして取り上げるに値する重要性や価値をアピールできるかが鍵となります。興味を持ってもらえるタイトルやリード、論理的かつ読みやすい本文、魅力的な画像など、様々な要素を押さえる必要があります。
また、プレスリリースの内容だけでなく、発信する曜日や時間などのタイミングも重要となるため、戦略的に計画し、実行できるスキルも求められます。
また、広報・PR業では、内部・外部を問わず人と接する機会が多いので、雑談力やコミュニケーション能力も重要です。時には企業の顔として媒体に登場する機会のある案件もあるでしょう。人当たりの良さや好感度の高い印象、的確に物事を伝えることのできるプレゼン力も必要と言えます。
語学力については、あればさらに役立つでしょう。
商品やサービスを海外にも展開している企業の案件においては、強力なアピールになります。求人情報でも英語力を条件に挙げている案件も多く、収入面でもアップが望めます。
さらに、広報・PR業界でフリーランスとして活躍するためには柔軟性と得意分野をもつことも大切です。正社員であれば社内のチームで動くことが基本です。だからこそ、柔軟な対応ができることはフリーランスの強みともいえます。
さらに、広報・PRを活用する分野や方法、手段はさまざまあります。自分の得意分野をもつことは他のフリーランスとの差別化や強みにもなります。
得られるもの
広報・PRのフリーランスが得られるものは経験値と人脈です。正社員と違って本業以外の業務が少ないため、フリーランスは広報・PR業務だけに集中することができます。
その結果、正社員と比較すれば扱う案件数が多くなるので、広報・PR業務の経験値はアップします。そして、案件が増えれば増えるほど、さまざまな人と接する機会や時間が増えてくるようになるので、人脈が増えていくことは大いに期待できます。
広報・PR業務において人脈は何物にも代えられない重要なものと言えるので、この経験値や人脈は後々の広報・PRフリーランスのキャリアアップに大いに役立つことを実感できるでしょう。
正社員経験がないとフリーランスはできない?
実際に広報・PRに関する求人サイトをみると「広報・PRの実務経験があれば尚可」という募集条件がありますので仕事は特に問題なくできます。
しかし、一般的には、広報・PRの実務経験があった方がより多くの求人からより条件のいい仕事を選ぶことができます。特に収入面では差を感じることが多いでしょう。
求人事例
では実際に広報・PRのフリーランス専用の求人をいくつかみていきましょう。
副業としての求人も多い
広報・PRのフリーランス専用の求人サイトにある具体的な求人案件は以下のとおりです。
1. 外資系医薬品会社
- 広報マネージャー職
- 週5日勤務
- 月額60万円~
2. 教育コンテンツサービス企業
- ブランディング、および広報活動の企画・実行
- 週3日~勤務
- 月額40万円~
3. クラウドサービス企業
- 広報・PR担当
- 週2日~勤務
- 月額20万円~
求人サイトをみていくと、広報・PR業のニーズは他にもたくさんあります。勤務日数の少ない求人もたくさんありますので、副業としての求人も多いと考えられます。
将来的に広報・PRのフリーランスでキャリアアップしていくことを考えるのであれば、副業で複数の業務を行なって経験値を増やすことも選択肢のひとつです。
広報・PR業の副業は稼げる?
気になる収入ですが、実務経験や勤務日数によって稼げる金額も異なります。勤務日数が少ない場合は、何社かの業務を掛け持ちしていくことも可能です。
稼げる収入が増えるだけでなく、経験値として実績を増やすこともできるので、一石二鳥とも言えます。副業の中では安定して稼げる仕事のひとつといえるでしょう。
広報・PRのフリーランスを行なう際の注意点
広報・PRのフリーランスとしてキャリアアップを考える場合、広報・PR業におけるフリーランスとして働くなかで注意したい点があります。具体的にあげてみましょう。
「人脈づくり」が大切
広報・PR業は「人との繋がりの濃さ」が大きく影響してくる業界ともいえるので、たくさんの人と直接会ってコミュニケーションをはかることが大切です。
フリーランスの場合、人脈から仕事の依頼が増えることもよくある話です。なぜなら、広報・PRの仕事は多岐にわたるため、人脈の幅が広いほど仕事の幅や扱うメディア、仕事の選択肢も増えてきます。
その中で、今までには自分で気づかなかった新たな得意分野が見つかることもあるかもしれません。人脈づくりを成功させるためには相手から信頼されることが必要です。そのためにも、ひとつひとつの案件に対して、相手のことを考えながら丁寧に対応していきましょう。
その結果「人脈づくり」もうまくできていくでしょう。つまり「人脈づくり」は広報・PRのフリーランスとしてキャリアアップしていくことに大切なひとつといえるのです。
人の縁を長いスパンで考えていく
広報・PRのフリーランスは人の縁を長いスパンで考えていくように意識しましょう。フリーランスの場合、安定した収入を得ること、案件を絶やさずに持ち続けることは自分自身で意識して行なっていかなければいけません。
タイミングによっては仕事がない状況に遭遇することもあるかもしれません。そんなときに、ふと人の縁で助けられる経験をしている人も多いです。
人の縁を長いスパンで考えていくようにすれば、誠意をこめて仕事をするようになるでしょう。そして、長期的に仕事がつながるようになるでしょう。
まとめ
広報・PR業は社運を左右することも多く、また、企業の顔ともいえる分野です。しかし、広報・PR分野の正社員の人材不足の現実もあり、広報・PR業での経験値の多いフリーランスに任せて結果を出したい会社も増えています。
フリーランスだからこそ、請け負える案件もますます増えてきます。広報・PRフリーランスでキャリアアップをするためには得意分野をもつこと、人脈づくりを意識しましょう。
そのためには、仕事の依頼を受けたときには相手のことを真っ先に考えること、コミュニケーションを積極的にとることが大切です。
そうすれば、結果的に仕事の依頼が増え、収入のアップだけでなく、広報・PRフリーランスとしてのキャリアアップにもつながっていくでしょう。
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