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副業情報

by大村昂太朗 大村昂太朗

人材育成費用は本当にかけるべきか?育成コストをかけない人材戦略とは

人材育成費用は本当にかけるべきか?育成コストをかけない人材戦略とは

「人は城、人は石垣、人は堀~」という武田信玄の名言にもあるように、会社の基礎は人材(社員)であることは言うまでもありません。

しかし、年々拡大していく人材育成費用に対し、効果が出ているのかを疑問視する声があることも事実です。あくまでも人材育成費用は「投資」であり、かけたコストを上回る生産性や利益の増加が得られなければ、損になってしまいます

しかも、昨今は働き方の変化が進んだことで勤続年数も短くなり、人材育成費用についての投資対効果の低下がより顕著になってきています。

そこで今回は、以下のような内容について、事例をベースに解説していきます。

  • 本当に人材に対する教育コストはかけるべきなのか
  • 教育コストのカットに成功した事例
  • 費用対効果の高い教育コストの下げ方

これを機に、自社がかけている教育コストと、そのベネフィットについて見直しをしてみてください。

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人材育成コストは本当に払うべきコストか

民間シンクタンクの産労研究所が、上場企業を含む3,000社に行った調査産労研究所が上場企業を含む3,000社に行った調査によると、2021年度の「従業員1人あたりの教育研修費」は、29,904円となっていて、コロナ前の基準に比べると減少はしています。

しかし、今後1~3年の見通しについては、「減少する見込み」と回答した企業の割合4.1%に対して、「増加する見込み」と回答した企業の割合55.8%が大きく上回っています

反面、国税庁が行った「令和2年分 民間給与実態統計調査によると、企業全体の平均勤続年数は、男性の場合12.4年になっています。しかし、行政が独自に行った調査によると、「情報通信・運輸業」の勤続年数は、男性の場合10.9年となっていて平均よりも短いことが分かります

人材育成に対する費用対効果は、育成した人員の1年間の生産性や利益に、勤続年数をかけて算出されるので、以下のような事実が浮き彫りになります。

  • 企業や人材に求められるスキルの高度化による教育費用の増加
  • 平均勤続年数の減少による教育コストの費用対効果の低下

つまり、この2つの事実は、コストだけかかって結果が出ない可能性が今後ますます高まっていくことを示唆しています。

費用をかけて人材を育成したにも関わらず、退職されるという結果になってしまっては元も子もなく、人材教育費の予算組みが難しくなっているということが現状なのではないでしょうか。

人材育成のコストや研修費の平均は?

人材育成のコストについて心配する前に、人材育成のコストや研修費の平均を知っておく必要があります。

従業員1人当たりの教育研修費用

前出の産労研究所が行っている「教育研修費用の実態調査」によると、2021年度の「従業員1人あたりの教育研修費」は、29,904円となっています。

これは、コロナ渦前である2019年の35,628円と比較すると少ない金額になっています。しかし、アフターコロナの現在では新規採用が増えていることからも、今後も教育研修費用が増大していくことが予測されます。

さらに、2021年では製造業の27,886円に比較して、非製造業は31,155円と、製造業以外の業種で人材育成の必要性が高まっていることが分かります。

2022年度 教育研修費用の実態調査 | 教育研修費用の実態調査 | 採用・教育 | 産労総合研究所 (e-sanro.net)

研修費の一例について

講師を派遣するタイプの研修の場合、受講する人数や研修の内容によって、研修にかかる費用は異なります。

例えば、社内研修を研修企画会社へ依頼する場合であれば、1日20~70万円が相場になります。さらに、講師のレベルによっても金額が異なります。独立したての講師などであれば1日20万円程度ですが、トップクラスの講師のプログラムであれば、1日100~200万円が必要になることもあります。

さらに、自社のオフィスに研修を行うスペースがない場合は、貸し会議室やレンタルスペースなどを借りる費用も発生します。

人材の教育コストを下げられた事例

なかなか人材教育費の予算が拡大できない中で、社員や従業員への教育に対する新たな取り組みを行い、結果的に教育コストを削減できた企業もあります。

順に見ていきましょう。

株式会社 メガネトップ

「眼鏡市場」を日本国内に1,000店舗以上展開し、近年は海外にも進出している、国内眼鏡市場No.1のメーカーである「株式会社メガネトップ」。従来の集合型研修では一人一人のニーズに沿った学びを提供するのに効率が悪いことや、新型コロナウィルス流行によって研修を実施することが難しいという現状がありました。

さらに、新卒社員を対象とした研修だけでは足りない、とも感じていました。

実施したこと

  • e-ラーニングの導入
  • スタッフが任意に受講できる選択型研修を提供

結果

  • 20%以上の従業員が選択型研修を受講
  • 従業員から「会社が学びの機会を提供してくれることに感謝」という声をもらった

小西公認会計士事務所

福岡市でIT・飲食に強い公認会計士事務所として知られる小西公認会計士事務所では、専門性が高い業務を行っているにもかかわらず、未経験者を採用していました。

そのため、新人を採用するたびに、同じことを何度も教えることとなり、指導者側への負担が大きいことが問題でした。

実施したこと

  • 動画マニュアルの導入
  • 作業のマニュアル化及び活用の徹底

結果

  • 新人教育時間がおよそ66%削減
  • 教える側の負担軽減

デンソー

自動車部品メーカーのデンソーでは、人の目が頼りな検品作業を行っています。

しかしながら、その検品作業に従事するのは期間従業員。短期間で入れ替わる期間従業員に、いかに早く技術を習得させ戦力化するかが課題でした。

実施したこと

  • アイトラッキングシステムの導入
  • ポイントを押さえた技術指導

結果

  • 指導時間の半減
  • 検品制度の向上

各社各様に人材教育に関するコスト削減に取り組み、結果を出しています。しかし、現在の状態を大きく変える動きがなければ改善が難しいことが現状です。

また、結果がどの程度出るのかわからない変革に対し、大きな費用をかけるのにはリスクもあることを考えておく必要もあります。

人材育成に費用をかけないという選択

前章では、自社に合った新たな取り組みを導入して人材育成費を削減できた企業例を紹介しました。

一方では、現在の「転職・副業・複業が増えている」流れをうまく利用することで、リスクを最小限にしながら、人材教育費を限りなくゼロにすることも可能になってきました。

例えば、Aという企業で長年働き、専門性を磨き経験を積んできた社員が、新たな挑戦を希望して違う企業Bで複業をしているというケースもあります。そのような人材に専門性を活かして自社で仕事をしてもらうことができれば、教育コストはかかりません。

また、過去には企業で専門性の高い業務の経験を積み、現在はその専門性を活かしてフリーランスとして働いている人もいます。そのような人材を必要な時に必要なだけ利用することができれば、人材教育コストは必要ありません。

素早くアジャストし高品質な仕事をしていく姿は、まさに「プロ人材」と呼んでよいでしょう。

しかし、そのようなハイスペック人材を正規採用するには、給与のみならずそれに付随する高額な費用が掛かることが一般的です。

そのため、「人材育成費、採用費を抑えたい」という企業では、業務委託や派遣サービスを利用する企業も増えてきています。

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人材育成費用の費用対効果を上げるには

最近では、プロ人材を使った業務委託や派遣サービスが増えてきています。

そのようなサービスには、「教育コストをゼロにする」以外にもたくさんのメリットがありますが、デメリットもあります

プロ人材サービスのメリットとデメリットとは

実際にプロ人材を使った業務委託や派遣サービスの利用を検討しているならば、メリットとデメリットを併せて知っておく必要があります

メリット

  • 採用から教育までのコストを限りなくゼロにすることができる
  • 業務委託直後からプロの力を発揮してもらえる
  • 一流企業が手放さないようなハイスペックなプロに仕事をしてもらうことができる
  • 雇用のリスクがない

業務委託や派遣サービスでは、自社で人材を採用する必要がないので、教育にかかる費用のみならず、採用に関するコストもカットすることができますさらに、プロ人材はその分野に関する高いスキルを持っているため、新たな教育をしなくても最高のパフォーマンスを最初から発揮してくれます。

また、一流企業が手放さないようなハイスペックなプロに仕事をしてもらうことができることもメリットです。雇用する必要もなく必要な時に必要な時間だけ稼働してもらえば、新入社員の月給程度の費用でプロの仕事を実感することもできます

デメリット

しかし、多くのメリットがある陰には、デメリットもあることを忘れてはなりません。

  • 企業・プロ人材でミスマッチが起きる可能性がある

プロ人材からのスキル提示があっても、プロ人材のレベルが企業の求める技術レベルに到達しているかどうかは、採用してみないとわからないことも多いものです。そのために、企業とプロ人材との間でミスマッチが起こる可能性があります。

しかし、ハイクラス人材サービス『プロの助っ人』ならば、このデメリットを最小限に抑えることができるのです。

マッチングの悩みを解決した『プロの助っ人』

ハイクラス人材サービス『プロの助っ人』では、以下のメリットを維持しつつ、独自の「クロス両面型マッチング」を採用して、企業とプロ人材のマッチングを行っています

  • 相場よりも比較的低コストでプロ人材を採用できる
  • スポットで気軽に採用できるためミスマッチのリスクを極力抑えられる

マッチングを行うエージェントが求人企業の内情や経営課題を深く理解し、さらに複数のエージェントがプロ人材情報を共有しているため、ミスマッチの可能性を低く抑えることができます

プロ人材がお勧めの企業

何の問題もなく業務が進んでいる企業でも、プロ人材を投入することで、新しい変革を期待できるかもしれません。

しかし、人材教育費を限りなくゼロにでき、さらに低コストで高難度の業務を任せられるプロ人材の利用は、以下のような企業におすすめとなります。

起業後間もないスタートアップ企業

スタートアップの時期は、事業の拡大や、軌道に乗せていく事に注力したい時期。採用や人材育成にかかるコストはなるべく抑え、事業の本筋にできるだけ資金を投入したいという企業に、プロ人材の利用がおすすめです。

プロ人材の採用にかかるコストはほぼゼロな上、前職を辞めて有給を消化してから参加するなどのリードタイムがありません。市場環境や競合との関係性によって、ビビッドに採用方針や配置転換を行わなければならないスタートアップにとっては、プロ人材ほど好都合な人材はいないと言っても過言ではないでしょう。

教育費を抑えつつ担当者を育成したい企業

プロ人材はその道のプロです。自らの技術を売りにしているプロが、業務を行う傍ら自社社員を教育してくれると、人材教育費を抑えることが可能になります。自社社員が成長して他の社員を教育できるようになるといった、正のスパイラルも期待できます。

また、プロ人材の質の高い業務を一緒に行うことで、やる気のある自社社員は刺激を受けてくれます。自社社員自身のモチベーションアップも期待できるので、一石二鳥ともいえます。

助っ人プロ人材のお問い合わせはこちらkeyboard_arrow_right【導入企業インタビュー】「副業社員は当事者意識を持ってくれるのが一番のポイント」株式会社Schoo様

まとめ

人材育成には時間も費用もかかります。「今すぐに退職者・休職者の穴を埋めたい」という場合や、「この人材育成費は本当に必要か?」と疑問に思ったときには、プロ人材に任せてみるという選択肢があります。

プロ人材には、業務をしっかりこなしてくれるという安心感があります。さらに、自社社員の活性化やモチベーションアップにつながる可能性も高くなります。プロ人材を活用することで、自社の成長にも一役買ってくれることが期待できるでしょう。

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大村昂太朗

大村昂太朗

この記事を監修した人 大村昂太朗 株式会社リアステージ プロシェアリング事業責任者兼プロテンマガジン編集長

2020/4の新卒配属時から一貫して総合人材支援会社、株式会社リアステージに従事。 1年目から新卒周りで事業の立ち上げと責任者を担い、2年目にインターン事業を立ち上げ。3年目のタイミングで新卒から副業領域にキャリアチェンジして、プロシェアリング事業の立ち上げ、責任者を務める。